ヒスイハンターには女性が多い

その後のことは、あまり細かく書いても仕方がない。
結局僕は1日では飽き足らず、2日間にわたってヒスイ探しをしたが、ご想像の通り、とにかく単調かつ地味な作業なので、あまり特筆すべき展開がないのだ。

ヒスイを拾える可能性のある海岸は周辺にいくつもあり、僕は車で移動しながら3ヶ所を攻めた。
1日目は富山の宮崎・境海岸と、新潟県糸魚川市の親不知海岸。
翌日は同市の、その名もまんま「ヒスイ海岸」と名付けられているビーチである。

初日夜は糸魚川市内の「ひすいの湯」で温泉に浸かり、ヒスイ海岸最寄りの道の駅“マリンドリーム能生”RVパークで車中泊した。
その間も、頭の中はもうヒスイでいっぱい。

温泉「ひすいの湯」
温泉「ひすいの湯」

2日間に渡り、延べ8時間あまりヒスイ探しに没頭した。
時折、すれ違う他のヒスイハンターと「どうですか? いいのありました?」と話してお互いのブツを見せ合うくらいしか変化のない、非常に地味で静かな作業だったが、とにかく僕は夢中になって石を拾い続けたのである。

他のヒスイハンターと情報交換もする。親不知海岸
他のヒスイハンターと情報交換もする。親不知海岸

ちなみに、他のヒスイハンターを見て気づいたことがある。
海岸で石拾いに没頭しているのは、女性が多いということだ。
どこの海岸にもヒスイハンターのほかに、長い竿を振るって投げ釣りをしている釣り人の姿がある。
ヒスイハンターも釣り人も、僕と同じくらいかもっと上の年配者が多いが、釣り人はほぼ100%男性単独行であるのに対し、ヒスイハントは単独男性に加え、夫婦連れ、それに女性単独も多かった。

左から、釣り人、ヒスイハンター、釣り人。宮崎・堺海岸
左から、釣り人、ヒスイハンター、釣り人。宮崎・堺海岸

この趣味は男向け、あの趣味は女向け、などというのは今どきっぽくないかもしれないが、釣りと比べてヒスイハンティングは、どうやら女性に好まれやすい趣味のようだ。
今回は男一匹車中泊の旅の途中だけど、よしわかった。
次は妻や娘も一緒に連れてこよう。きっと喜んでいただけるに違いない。

絶対、ヒスイじゃないかと思うのだが…
絶対、ヒスイじゃないかと思うのだが…