イレギュラーが多い選挙戦、たった一つの明確なこと
今回の選挙は予測が極めて難しく、選挙予想屋泣かせの状況となっている。
票読みとは過去の得票データ、世論調査、投票率、支援組織の稼働状況などを総合的に判断する作業だが、今回の衆議院解散総選挙は、高市首相の突然の解散、中道改革連合の誕生、投票率の不透明さなど、イレギュラー要素があまりに多い。どれか一つでも読み違えれば、予測は簡単に崩れてしまう。
しかし、その中で一つだけ、ほぼ確実と言える結果がある。それは、参政党が議席を伸ばし、党勢を大幅に拡大するという点だ。
もちろん、参政党の神谷代表による高市政権との距離感に関する発言の迷走は、獲得議席数や党勢拡大の勢いを多少鈍らせた可能性がある。
それでも、同党は直近の参議院議員選挙で大きく支持を伸ばしており、その数字を踏まえれば、今回の衆議院選挙で最低でも10〜20議席弱を確保するとの見方が強い。
参政党が安定して議席と党勢を拡大している理由は、同党がマーケティング、地上戦、資金調達のサイクルを効率的に回す「選挙集団」である点にある。つまり、風頼みではない強固な組織基盤を持つ組織政党だということだ。
大人のボーイスカウトのような雰囲気
参政党のマーケティング戦略は極めて合理的で、その基本は「マスコミに叩かれた、あるいは無視されたと感じる層」を取り込むことにある。他政党のグリップが弱い支持層を吸収することで、政治に関心はあるものの、自分たちの主張を代弁する政党がなかった人々を獲得している。
同党には、ネット空間で集まった陰謀論者、自然農法やスピリチュアル志向の人々、排外主義的傾向を持つ層などが、マスコミへの不信感を共通項として共存できる仕組みがある。
また、これらの層は意外にも所得や資産が低くない場合が多く、地域の名士的立場にある人も少なくない。そのため、地域のコアメンバーは毎月の党費を支払える層が中心となり、普段は常識的に見える人々が集まっている。
こうした人々は地域支部の活動に吸収されていく。そこには温かなコミュニティがあり、大人のボーイスカウトのような雰囲気で活動が展開されている。この点自体は望ましいことで、政治参加の実感を得られる場となっている。
街頭で旗を掲げてビラ配りをする参政党員を見かけることが多いのは、まさに草の根組織に支えられた政党の姿だ。そして、地方議員の輩出によって地盤はさらに強固になっていく。













