アニメ化して一番期待していることは…

――弾ける個性を持ったキャラクターたちは、どのように生み出されているのでしょうか。

偏見です。

まずどういう話をするかが先にありまして、こういう話をする人はこういう人に違いないというのと、こういう人はこういう考えをしているに違いない!という偏見の往復です。

あとは、ギャグとして時にはキャラクターによろしくない主張をさせてしまうこともありますが、情状酌量の余地を持てるようにはしています。気持ちはわかるけどダメでしょうと、悪いことに対して「気持ちはわかる」範囲に留めておかないと笑えなくなってしまうので、泥棒にも三分の理あり的な…。森田が気持ち悪いことを言っていても、童貞にも三分の理あり的な感じで読んでいただければ…。

気持ちが入りすぎて偏るのもよくないので、いい面と悪い面がバランスよくできていたらいいな~と思います。

©フォビドゥン澁川/集英社
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――アニメ化を経て、キャラクターの声を聞いて新たなインスピレーションを得たなど、今後の漫画作りに何か影響はありそうですか?

己の中で影響がせめぎ合っている最中です。

実際にアニメにしていただいて、「こんなヒドイ話描いていたっけ!?」という部分もあったので気をつけなければという部分と、これをアニメにできるならもっとイカツイ話もいけるってことかな、という部分で揺れています。

ただ、揺れ動いたところで制御できるほど器用ではないので、何かええ感じになるようになればと思います。

ちょっとネタバレになっちゃうんですけど、アニメオリジナル展開として原作にない背景がしっかり存在しているので、今後の参考にさせていただきたいです。そして、漫画作りというよりも実生活に影響があってほしいですね。そう。結局は金の話やね。

©フォビドゥン澁川/集英社
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――原作を愛する読者たち、そしてアニメから「スナックバス江」を知る人たちに、それぞれメッセージをお願いします。

まずは、いつも原作を応援してくださる読者様のおかげでアニメ化に至る運びとなりまして、大変ありがとうございます。

連載当初は森田だった方も、徐々にタツ兄化してきているのでしょうか。大丈夫でしょうか。
今後ともスナックバス江一同を何卒ご贔屓によろしくお願いいたします。

そして、アニメを機に『スナックバス江』に触れることになる方々につきましては、気になったらでけっこうですので、原作漫画の方にも手を伸ばしていただけたら幸いです。

©フォビドゥン澁川/集英社
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取材・文/関口大起