ホストとスカウトマンがグルになって女性を風俗へ落とす
さらに、一般職に就いている女性に間接的に風俗を勧めることもあるとか。
「『風俗なんてみんなやってるよ』『担当との夢を叶えるひとつの手段にすぎないよ』と助言することで、彼女たちが風俗へ進むようにマインドを持っていく。女性の決心がついたら『この子はソープ顔』『デリ顔かな』『とりあえずメンエス(メンズエステ)でも稼げそう』などと顔や体形を見て判断し、紹介する店舗を振り分けてます。
僕はバーのオーナーとしてこういうマインドセットの手伝いをしてるけど、これを店グルでできる店舗は実際に売上を大きく伸ばしてますね」(Sさん)
Sさんのように元ホストからスカウト業務に転身するケースは珍しくないそうだが、なかにはスカウトへ女性を紹介する現役ホストもいる。
「僕のお客さんから『もっと稼げる仕事ない?』と聞かれたので風俗のスカウトを紹介して、その紹介料とその子の稼ぎの何割かのバックとして計70万円をもらったことがあります。僕みたいにスカウトとつながっているどころか、スカウトを兼業する現役ホストだっていますよ」(中堅ホスト)
当然、風俗へのスカウト行為は違法だ。だが、このような違法行為をするホストやホストクラブは歌舞伎町以外にも数多く存在するという。某県の歓楽街にあるホストクラブの元従業員はこう証言する。
「うちの店舗にもホスト兼スカウトマンがいましたね。それに、歌舞伎町じゃ考えられないけど、この街じゃホスクラが夜21時から朝7時まで通しで平然と営業してます。違法行為でいったら、客が頼んでもないシャンパンを出すなんて当たり前。
在籍ホストはSNSやマッチングアプリで昼職の子と出会って、稼げそうな容姿の子は風落ち(風俗落ち)させてましたね。そういう子はこの街では18歳から20歳が圧倒的に多い。ほとんどガールズバーから始まって、ホストでもっと豪遊したくなってキャバクラ、メンエス、風俗と落ちていくんです」
いくら法整備が整ったところで、ホスト遊びに心酔する女性たちの目を覚まさせるのはそう簡単なことではなさそうだ。
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取材・文/河合桃子
集英社オンライン編集部ニュース班