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誤解されやすい自閉スペクトラムの子どもたち

みなさんはお子さんを見ていて「どうしてこんなことをするんだろう?」と思ったことはありませんか?

「自分はよくしゃべるのに、人の話は聞いていない」
「なんでもないことにこだわって、かんしゃくを起こす」
「人に何か言われると、すぐに屁理屈を返す」


お子さんのこのような行動を見て、「どうしてこうなるの?」「一体何を考えているんだろう?」「どう対応すればいい?」と悩んでしまったことはないでしょうか。

子どもはしばしば、不可解な行動をとります。特に発達障害がある子の場合、独特の言動をすることが多いので、保護者や保育園・幼稚園の先生、学校の先生が戸惑いを感じることもあるでしょう。

そのような戸惑いに対して、

「この場面では、お子さんはこんな気持ちかもしれません」
「発達障害がある子には、〜という特性があります」
「それをふまえてこう考えると、お子さんの行動を理解しやすくなります」

ということを解説します。

そのうえで、「大人がこのような対応をするとお子さんが落ち着いて、それ以上の問題は起こりにくくなるでしょう」というアドバイスもお伝えしていきます。

発達障害はさまざまな種類が重複して存在しやすいものですが、今回は主に「自閉スペクトラム」の特性がある子によく見られる例をまとめています。なぜかというと、自閉スペクトラムは特に理解されにくいからです。

自閉スペクトラムの特性がある子は、日常会話の場面や園・学校などでの集団活動の場面で、まわりの人とのやりとりがすれ違ってしまい、誤解されることがよくあります。

主には自閉スペクトラムのことをお伝えしますが、発達障害は重複することも多いため、発達障害の特性があるお子さんやご家族、関係する先生方には参考にしていただけるところがあると思います。
 
私はこれまでにもSB新書で「発達障害とは何か」「自閉スペクトラムとは何か」を解説する本を出してきました。それらの本でも基礎知識や事例をお伝えしてきましたが、今回はこれまで以上に具体的な例をたくさんご紹介します。

こちらを読んでいただければ、自閉スペクトラムのことをさまざまな角度から理解できます。「こだわりって、こういうことなんだ」「本人はこう思っているのか」「こうやって受け止めればいいんだ」ということが見えてきます。