又吉直樹とは舞台上で6年ぶりに再会
――目標の実現方法についての金言が詰まっている一冊だと感じたのですが、夢や目標が定まっていない人には、どんなアドバイスをおくりますか。
これは無理にやっても難しいことで、子供と同じように授かるものだと思っていて。
神様なのか何なのかはわからないですけど、そういう存在が僕たちを上から見ていたとしたら、“のほほんと生きている人”より、“手探りでも前向きにやっている人”に、(目標や夢を)ポンと落とすような気がするんです。
だからそれが見つかった人は、授かったっていう感覚でやるべきかなと。
見つからない人は、そのことに対してネガティブになるのはよくないんじゃないかな。「まだタイミングではないんだな」って自分に問いかけつつ、「でも、ちゃんと見てくれているんですよね?」っていうような概念を持っていればいい。僕はそういう概念で生きていますね。
――どんな人にこの本を読んで欲しいですか?
まず、この表紙は失敗したなって思っているんで、表紙に騙されないでください(笑)。
「綾部祐二ってこんな考えを持っているんだ」っていうことを思ってもらう必要はまったくなくて。僕が書いたんですけど、綾部祐二のことではなく、ある一人の男が、子供から成長して大人になって、芸人になって夢を叶えてそこからまたアメリカに行っている話。
やりたいことが見つからないとか、「どうなのよ俺? どうなの私?」っていう人に、「こんなサンプルもあるんだよ」と思って作った本なので、読んでくださった人に何かが引っかかったり、少しでもプラスになれば、まさに作った意味があるなって感じです。
――今回のトークライブは、綾部さんと又吉さん、どちらからの提案ですか?
「日本に帰ったときには、ライブをやるのが一番いいんじゃないか」って、何となく僕のほうから提案して、「そうだな」っていう感じでした。
――帰国後、又吉さんとは会いましたか?
まだです。楽屋も別にして、お客さんと同時に舞台上で会おうっていう作戦なんです。
――トークライブ後、日本ではどのように過ごす予定ですか?
トークライブ後は、ずっと先輩とご飯を食べていくだけです(笑)。あとは人間ドックに行くくらいで、今月中に向こうに戻りますよ。
取材・文/佐藤麻水 写真/松木宏祐