裏切りを重ねるバッファローマンの真骨頂

#3から続く

キン肉マンと悪魔将軍の最終決戦にて、バッファローマンは実体のない悪魔将軍のボディ役を引き受けることで、完成したキン肉ドライバーのダメージソースとなり、キン肉マンの勝利に貢献した。悪魔将軍を倒し、仲間の友情の証として赤いハチマキをキン肉マンから渡されたバッファローマンは、晴れて正義超人(アイドル超人)となった。

〈キン肉マン事件簿〉こじらせ超人バッファローマンの正義と悪魔、両陣営を行き来する処世術の全貌。ルーツは超人界きっての名門一族。「神をも超える新たな力を手に入れろ」と命じられ…〈『キン肉マン』特別企画#4〉_1
ハチマキをするバッファローマン ©ゆでたまご/集英社
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超人動静に詳しい「週刊HERO」の翔野ナツ子記者がその後のバッファローマンについて語る。

「正義超人となったバッファローマンですが、その後は正義超人界の象徴へと成長したキン肉マンとは一定の距離を置いています。悪魔将軍戦後に開催された『夢の超人タッグトーナメント』では、バッファローマンはキン肉マンの誘いを蹴って、ラーメンマン扮するモンゴルマンと2000万パワーズを結成。続いてキン肉星の王位争いが勃発すると、キン肉マンの実兄アタル氏がなりすましていたキン肉マンソルジャーの思想に感化され、正義や悪魔の属性枠を超えた超人血盟軍に加わるのです。

バッファローマンを改心させた自負のあるキン肉マンからすれば、苦労して振り向かせたのに、そばにいてほしいときはスルリと逃げていく――まるで男を翻弄する〝小悪魔女子〟です(笑)」

もとを正せば、サタンの手を借りて自身の実力不足を補おうとした〝心の弱さ〟が、バッファローマンの原点。悪魔騎士の一人で、魔界の王族アシュラマンは、超人血盟軍でバッファローマンと再会した際、こう面罵している。

「私は悪魔超人時代からキサマの戦闘能力だけは買っていたのだ。だがひとつ許せなかったのが、情に流されやすいその性質よ…。だからキサマは実力を持ちながら、平悪魔から抜け出せなかった。その甘ささえなければ、我らのような悪魔騎士となれたものを」

〈キン肉マン事件簿〉こじらせ超人バッファローマンの正義と悪魔、両陣営を行き来する処世術の全貌。ルーツは超人界きっての名門一族。「神をも超える新たな力を手に入れろ」と命じられ…〈『キン肉マン』特別企画#4〉_2
アシュラマンも認めていた ©ゆでたまご/集英社

裏切りを重ねるバッファローマンの真骨頂は、完璧(パーフェクト)超人の無量大数軍(ラージナンバーズ)が襲来したときの立ち振る舞いだ。ここで、転身した正義超人側ではなく、再び「7人の悪魔超人」のボス格として、完璧超人たちと対峙したのである。

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〈キン肉マン事件簿〉こじらせ超人バッファローマンの正義と悪魔、両陣営を行き来する処世術の全貌。ルーツは超人界きっての名門一族。「神をも超える新たな力を手に入れろ」と命じられ…〈『キン肉マン』特別企画#4〉_3
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