友人が再婚を報告…あなたはなんて言葉をかける
突然ですが、一つ簡単な質問をします。
もし、あなたが職場で出向を命じられ、そのことについて、後輩社員から「出向は○○さんにとって、良い経験になりますよ」と言われたら、どのように感じるでしょう。
憤慨するほどのレベルではないかもしれませんが、「余計なお世話だ」とか、「(自分のことを)ずいぶんと上から見ている感じだな」という感覚は、少なからず持ってしまいそうです。
ほかにも、相手が努力して手に入れた結果や、人知れず苦労していることに対して「結婚できて良かったね」「再就職できるなんて、運がいいね」「子育ては、誰もが大変なんだよ」などと、平然と相手に伝える人たちもいます。
こうした言い方をする人たちは、コミュニケーションにおいて独りよがりであり、「もっと自分の『立ち位置』を観察してみよう」とか「どうやって伝えれば、相手が気持ちよく喜んでくれるだろう」という、相手重視の視点や客観性が欠けています。
このことは、決して年代や育ち、学歴などとは関係ありません。相手重視の視点を持ち観察力を鍛えるためには、まず、自分の発言にどのような反応が返ってくるかを最低でも三つはイメージできるようにしましょう。
そのことが習慣化できたら、三つの反応から自分は次に何を伝えるべきかを、準備できるようにしてみます。
たとえば、再婚することが決まった友人に、「おめでとう」と、お祝いの言葉を伝えるときのことを想像してみましょう。
その際、予測できる相手の反応(言語的な)のイメージの例を、以下に挙げてみます。
【三つの予測例】
*矢印の上は、予測している相手の反応、下は、相手の反応から自分が伝える(気をつける)こと
・「ありがとう」
↓
結婚相手の好きなところを訊いて話題を盛り上げよう
・「(結婚が)二度目だから慎重なの」
↓
プレッシャーをかけるような言葉は控えよう
・「もう、いろいろと準備で忙しくて」
↓
体を大事にしてほしいことと、何か自分に手伝えることがあるかを訊いてみよう
このような観察の習慣を続けていくことで、「あの人は失礼だ」と思われることを避けて、心地好い会話ができる人として相手から信用される存在になることができるでしょう。