「影響力をつけて発信すれば何かを変えられる」

――実際に反論してみて、納得してもらえましたか?

女性からはかなり共感されましたが、過半数くらいはまだ否定的でした。
「強盗するほうが悪いけど、誰しも鍵をかけるといった対策はする」という意見もあって……。でも、こっちは既製品の服を着てるだけなので、それはちょっと違うと思います。

インタビューに応じる藤川らるむ
インタビューに応じる藤川らるむ

――もちろん性被害は加害者が全面的に悪い、しかし、そういった自己防衛のために服装を変えろという意見も多かったですよね。

いくらこちらが服装を変えたとて、やる人はやるじゃないですか。そんな加害者のために好きな服装を諦めるのは納得がいきませんね。
それに、実は地味な服装のほうが狙われやすいことをまずはわかってほしいですね。
私も痴漢被害を数回経験していますが、スッピンとか学生服、ジャージやパーカーなど、地味な格好のときばかり狙われてます。
派手な服装が逆に自己防衛になってるんだぞ、と。

――痴漢以外の性被害にも過去に経験しているとうかがいました。

保育園児のときに、ゲームセンターで知らないおじさんにキスされて「内緒だよ」って言われたのが最初です。
小学生の時は近所に住むおじさんに胸を触られましたし、中学生では非常勤の先生に呼び出されて、体を触られてキスされて……。
でも誰にも言えませんでしたし、「自分が悪いのかな」「大人の男性と関わるってこういうことなのかな」って考えを持つようになってしまいました。

「派手な服装はむしろ痴漢被害にあいにくいんです!」“股下83センチ”で話題の藤川らるむが、露出度の高い服を着る女性の“自己責任論”に真っ向から反論_3

――それは男性不信になりそうです……。

今は頼れる大人とも出会えて男性に対する考え方も変わりました。
過去に私に性加害をしたような男性ばかりじゃないと気づけたんで、世間の考え方も変えられるんじゃないかと思ってます。

だから、もともと興味のあった芸能界で影響力を持つことができたら、私の発信で少しでも何かを変えられるんじゃないかと。