今後高値が予想される狙い目モデルは…
では、全37機種ある歴代iPhoneの中で、今後高値がつくことが予想されるのはどのモデルなのか。
「iPhoneの場合は、スティーブ・ジョブズやスティーブ・ウォズニアック(Appleの共同創設者)が実際に使っていたものであるとか、ジョナサン・アイブのサインが入っているとか、あるいはプロトタイプであるといった付加価値があれば、どのモデルでも、そこそこの高値はつきそうです。
それでも、今回落札された初代iPhoneの価格を超えることはなかなか難しいと思われますし、もしプロトタイプがあったとしても、それが出品された場合には、Appleの法務部が何らかのアクションを起こしかねないと考えられます。
そういった付加価値がない場合、未開封で少しは高く落札されそうなのは、『iPhone 4』か『iPhone X』あたりでしょうか。iPhone 4はジョブズ自身がそのデザインを気に入っていただけでなく、Appleの関係者が試作機をバーに置き忘れてしまった事件が起きた“サイドストーリー”のあるモデル。一方、iPhone Xは現在のシリーズの原型となったという意味で、将来的に価値が上がる可能性があるかもしれません」(大谷)
iPhoneのみならず、過去にはApple最初期のコンピュータ「Apple Ⅰ」のプロトタイプが671,400ドル(当時約6,700万円)以上で落札されるなど、Appleのレアなビンテージ品は今でも世界中で人気が高い。
すでに販売終了となっている製品を新品同様の状態で手にいれることは非常に難しいが、もしかしたら所有しているAppleデバイスが、将来高値で取引される日が訪れるかもしれない。Appleファンは自宅にどんなデバイスが眠っているか、一度チェックしてみるといいだろう。
取材・文/毛内達大