「外国人に土地を買わせるべき」だと主張する人たち

日本政府は、この規制を安全保障に対する脅威に対抗するために実施しています。
端的に言うと、近年日本の土地を買いあさっている中国に対する対抗策です。

ところが、この規制もかなり問題があり、外国人の土地の取得自体を完全に禁止しているわけではないわけです。
条文をよく読むとわかりますが、あくまで規制対象地域を購入しようとする外国人に対して調査を行う、使用禁止の命令を出すことができる、場合によっては国が買い上げを行うことが定義されているので、外国人に対して土地を売ることを禁止してはいません。

一方で、この法律に対して、立憲民主党や日本共産党、弁護士会などが「私権を制限する」という理由で反対してきましたが、海外の先進国は類似する法律があることが多いので、このような法律を施行するのはごく当たり前のことです。反対する人々は日本の安全保障よりも「私権を制限する」というよくわからない理由を優先しています。

つまり、彼らは、日本に安全保障上の危機が及ぶ可能性があっても、外国人が自由に土地を売買することを許しましょうということを言っているわけです。

中国だけじゃない! 発展途上国にも狙われる日本の不動産はなぜ買われ放題になっているのか? 外国人が不動産購入する条件が“ゆるい”という日本の現実_5
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『激安ニッポン』(マガジンハウス)
谷本真由美
中国だけじゃない! 発展途上国にも狙われる日本の不動産はなぜ買われ放題になっているのか? 外国人が不動産購入する条件が“ゆるい”という日本の現実_6
 2023年7月27日
1,100円(税込)
新書‏ : ‎ 208ページ
ISBN:4838775199
元・国連専門機関職員の著者が明かす――
日本人だけが知らない、海外との「驚愕の価格差」
・東大卒より海外の介護士のほうが稼げる?
・中国人が無制限で不動産買い放題!
・日本の福祉にたかる外国人たち
・アメリカは野球場のハンバーガーが「2000円超」
・光熱費が「2倍」になったイギリス
・欧米では年収1000万円で「低所得」
・「中古品」しか買えない日本の若者
・「100円ショップ」大好きな日本人
本書では、元国連専門機関職員の谷本真由美さんが、「物価も給料も日本はいまだに激安」であること、そしてその安さゆえに「海外から買われている」ことを“忖度抜き”で明かしています。日本人はなかなか気づけない、世界から見た「ニッポンの真実」がわかる一冊です。
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