さらに人気を加速させたヒット商品「ソースinシリーズ」

現在、からあげクンのブランド担当を務める吉岡さんは、ローソンの商品本部で10年以上にわたってさまざまな商品の開発に携わっていた。2022年にからあげクンの担当を前任から引き継いだあと、「からあげクン ソースinシリーズ」や「からあげクン ほりにし」などのヒット商品を担当している。

《シリーズ累計41億食》コンビニが生んだ国民食「からあげクン」秘話の数々。「発売から37年間一度も価格改定しなかった看板商品の値上げに本部長は会議で涙を流した」_6
「ソースinからあげクンシリーズ」の第1弾「たっぷりタルタルソース味」 

商品開発におけるエピソードについて、吉岡さんは「からあげクン ほりにし」の発売前のエピソードを教えてくれた。

「もともとは近畿エリアの支店長がキャンプ好きで、商品企画の会議で『ほりにし』を提案したのが始まりの商品でした。近畿エリアで先行販売し好調だったので、全国販売することになりました。商品化に向けて動いているなか、当初に予定した数量よりも多く販売したいという目標に急遽変わったことで、製造に使用するスパイスの量が足りなくなってしまい、1日に何度も交渉したのを覚えています」

《シリーズ累計41億食》コンビニが生んだ国民食「からあげクン」秘話の数々。「発売から37年間一度も価格改定しなかった看板商品の値上げに本部長は会議で涙を流した」_7
「からあげクン ほりにし」 ※2023年8月現在は販売していません
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また、発売日に間に合わせるため、正式にスパイスの追加確保が決まると同時に、すぐに生産ラインを動かせるように工場と連携をとり、全てスタンバイした状態で待機してもらっていたという。

「発売日の遅延は避けたかったので、製造元から『OK』をもらった瞬間に、電話で工場に依頼して生産をすぐに始めることができたのは、関係各所のいろんな協力があってこそだったと思っています」

結果として、初めは近畿エリア限定で販売された「からあげクン ほりにし」は、反響のよさからエリアを拡大し、全国でも人気商品になったのだ。

後編につづく

#2 累計358種類の味を持つローソン「からあげクン」の歴代フレーバーで人気ランキングベスト5

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