コロナ禍の煽りを受けずに好調だった「韓国コスメ」に着目
コンビニ各社がこぞって注力している「コンビニコスメ」。
ファミリーマートが展開する『sopo』は累計販売数が200万本を超え、セブンイレブンの化粧品ブランド『ParaDo』が出すネイルカラー(マニキュア)のミニネイルも、累計販売数が570万本に達するなど、熾烈な争いを繰り広げている状況だ。
ローソンも2015年から資生堂との共同企画で『INTEGRATE』(インテグレート)の「ポーチイン」というコンビニコスメを発売してきた。購入客層のメインは30~50代であったため、さらなる客層の拡大を狙うには、新たに10~20代向けのコンビニコスメを開発する必要性があった。
そこで、注目したのが「韓国コスメ」だ。
株式会社ローソンの商品開発部で生活・日用品部のチーフマーチャンダイザーを務める浅岡 陽子氏は「コロナ禍で化粧品の需要が全体的に落ち込んだなかでも、韓国コスメは伸長していたことに着目した」と話す。
「多種多様な韓国コスメの中で、2016年に韓国のビューティークリエイターであるミン・セロム氏が立ち上げた『rom&nd』(ロムアンド)が、日本のZ世代からも絶大な支持を集めていました。『@cosmeベストコスメアワード』での受賞や、売り場で多くの若い女性がロムアンドの化粧品を試している姿を見て、『このブランドとご一緒できないか』と思うようになったんです」
まさに、一番勢いのある韓国コスメブランドに目をつけたわけだが、ロムアンド側も2019年11月に日本上陸を果たして以来、着実にファンの裾野を広げてきたなかで、新たな販売チャネルを探している最中だったという。
こうして双方の意向が合致し、ローソンとロムアンド、ロムアンドの日本正規代理店である株式会社韓国高麗人蔘社を加えた日韓3社でコンビニコスメの共同開発が始まったのだ。