「調査・捜査に圧力を加えたとの指摘は事実無根だ」
一方、一連の報道をめぐって木原氏は「事実無根の内容。私と私の家族に対する著しい人権侵害」とするコメントを5日に発表した後、公の場では沈黙を続けたままだ。
「X子さんの代理人弁護士は、週刊文春の発行元である文藝春秋を相手に、21日付で日本弁護士連合会に人権救済を申し立てました。木原氏も相次ぐ報道に危機感を覚え、28日にも日本記者クラブで反論会見を開く方向で調整を進めていましたが、26日に文春オンラインで佐藤元警部補の実名証言が報じられると一転、会見は取りやめとなりました。
松野博一官房長官には『私が調査・捜査に圧力を加えたとの指摘は事実無根だ』と伝えたそうですが、相変わらず、番記者のオフレコ取材にも『家族のケアが必要』という理由で応じていません」(全国紙政治部記者)
松野氏も、会見で一連の報道について問われ、一般論として「警察による捜査は法と証拠に基づき、中立公正な立場から適切に行われるものと承知している」などと述べるにとどめている。
新聞・テレビの大手メディアも、この問題をほとんど取り上げていないのが現状だ。
「警察の捜査関係者も『捜査は終わっている』と言うので、犯人だとわかる明確な証拠がない以上、関係者の人権侵害になることを恐れています。佐藤氏も会見で、Z氏の関与を疑う理由について『勘』と言う場面もあり、報じるのは難しいですね」(全国紙記者)
「会見では一部の活動家がトンチンカンな質問をしてグダグダになった。結局、木原氏がどこまで関与していたのかがポイントですね。忖度している訳ではないが、捜査一課長が『死因は自殺と考えて矛盾はない』とコメントしているし、とりあえずは様子見です」(民放記者)
ただ、佐藤氏の会見のオンライン中継は同時視聴者数が10万人を超えており、この問題への関心は高まっている。
X子さんの元取調官による実名証言に対しても、このまま木原氏の会見はないのかー。木原氏に対応を求めていない政府の姿勢も問われている。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班