「佐川以来の神童」と呼ばれる男が現れた

本書の冒頭では、滋賀の田舎町で私がいかに神童として調子に乗っていたかを紹介した。

私の町には中学校が一つしかなく、また某R高を狙うような進学塾も当時はほぼ一択となっていたため、それらを制圧すれば普通に「町一番」を名乗れるような状況だったのだ。

私はペーパーテストで敵なしだった中学時代、自分がこのまま超エリートコースを驀進して圧倒的実績を積み上げていけば、遠くない未来に町役場前に自分の銅像が建ってもおかしくないと本気で思っていた。

写真はイメージです(PhotoAC)
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ド田舎出身の方にはわかってもらえると思うが、非常に小さな町だったため、私が高校に進学した後も出身中学や塾の進学実績、そして生徒たちのレベル感は謎のネットワークから伝わってきた。