睡眠薬を入れられるも警察は「自己責任」
中国人のぼったくり客引きは、夜11時を回ると繁華街に現れて、酔っぱらった男性を路地裏のスナックに連れていくという。ガールズバー店主は、「あいつらのせいで湯島のブランドが下がったんだ!」と怒りをにじませる。
「今の湯島はぼったくりのイメージが強いけど、そんなやり方をしてるのは“あいつら”くらい。特にここ1年くらいはひどいね。
ちょうど1年前に赤羽の中国人客引きが捕まった事件があったでしょ。あいつらって23区の繁華街をグループで回っているから、ちょうどその時期から湯島にも流れてきたんだよ。今じゃここら辺だけでも、200人以上はいるんじゃないかな」
この店主が言う事件とは昨年6月、赤羽にて、中国籍の女13人を含む男女17人が酔った通行人を複数人で囲み、腕を掴むなど強引な客引きをしたとして風営法違反で逮捕された一件だ。
どうやらこれを機に、中国人客引きグループが赤羽から湯島に流れてきたようだ。
当初は店主も「中国人客引きに注意してください」と客に呼びかけていたようだが、その対策なのか、最近彼女たちは自らを台湾人と名乗るようになってぼったくりを続けているのだとか。
事実、この日も湯島エリアに面した大通りでは、中国人と思われる女性たちがズラリと獲物を物色している。すると、路地裏の雑居ビルからふたり組の女性と中年男性が出てきた。酔って足取りのおぼつかない中年男性は女性たちに抱えられるようにしてコンビニに入る。そしてATMへ向かい、耳元でささやく女性の指示に従いながら、男性は画面を操作していた。
近くを通りかかったサラリーマングループに声をかけると、彼らも3年前にここでぼったくり被害に遭ったという。
「飲み会帰りに酔っぱらって歩いていたら、色っぽい中国人女性に『オニーサン、一緒に飲まない?』と誘われたんです。
路地裏の雑居ビルに入ったスナックで客引きしてきた女性とママらしき人と最初は楽しく飲んでたんです。でもトイレから戻ってグラスに口をつけると、今まで体験したことのない強烈な睡魔に襲われて……。そのとき両隣から『寝ても大丈夫だからね~』と聞こえてきたので、膝枕してもらったところで意識が飛びました。
起きたら路地裏に横たわっていて、財布に入っていた3万円がすっからかん。交番に駆け込みましたが、『それは自己責任だ』とまったく取り合ってくれない…。
あのときグラスには、確実に睡眠薬が盛られてましたよね」
先ほどの中年男性もお店で酩酊させられて店内で法外な値段を要求され、それを支払うためにATMに連れていかれたのはないだろうか。