兄の影響で競技人生をスタート
――まずおふたりが囲碁、将棋を始めた頃のお話をお聞かせください。
里見香奈(以下、里見) 父と4歳年上の兄の影響で5歳くらいから将棋を覚えて、6歳で町の将棋道場に通うようになったんですが、道場は男の子が多かった。
性格的に負けず嫌いだったのか、兄に将棋で負けると悔しくて泣いたり、よくケンカもしましたが、楽しかったですね。
藤沢里菜(以下、藤沢) 私も3つ年上の兄が碁を打っていて、6歳のときルールを覚えました。母が私を囲碁棋士にしたかったみたいで、7歳で洪道場(プロやトップアマを目指す子どもの囲碁教室)に入り、土日は10時間くらい囲碁の勉強をするような生活でした。
里見さんも将棋漬けの生活でしたか?
里見 私は島根育ちなので東京や大阪のような都市部の本気でやる空気感みたいなのは薄かったですね。土日に道場へ行ったり、大会に出場した程度で、勉強らしい勉強はそこまでしていませんでしたよ。
住んでいた団地の子どもたちと外で遊ぶのが好きで、兄がやってるから、とか男の子に負けたくないって気持ちで続けていた感じです。
ただ、将棋が好きだったので道場には積極的に行ってました。
藤沢 当時一番記憶に残っているのは、小・中学校囲碁団体戦全国大会という各校代表者3名で戦う大会に兄と出場して3連覇(小1、2年は東中野小学校、3年は市谷小学校で達成)したこと。きょうだいで出てるチームはけっこう強いんですよ。