マフィアやヤクザ作品の最終回を超える最終回を…

――2016年には中国でも『静かなるドン』がドラマ化されると報じられました。

中国版は、完成して向こうの配信サイトで公開されましたよ。40話くらいまで作って、まとめて配信したみたいです。お金も豪快にくれて、中国人はお金があるんだぁと思いましたよ(笑)。

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――最後に新作『静かなるドン もうひとつの最終章』で描きたいテーマを教えてください。

やっぱり一番でかいのは『赦し』だね。最終巻(108巻)で、「いつか神の赦しを得たなら、また再び巡り合って……」ということを秋野が心のセリフで言っているんです。だから、静也はいま神の赦しを得るために活動してるんだろうなと思っていて。

静也って、けっこう人を殺めてるじゃないですか。普通は、ああいうのがハッピーエンドを迎えるってあり得ないんですよ。実際、最終章でもハッピーエンドにはしなかったし、俺が一番好きな映画の『ゴッド・ファーザーⅢ』だって、最後は自分の娘を殺されたアル・パチーノがボロボロの人生になって死んでいく。マフィアやヤクザものは、だいたいああいう感じなんです。

そういう意味では、静也がハッピーエンドを迎えるためにはヤクザを辞める必要があるかもしれない。まだ、これからどうなっていくかわからないけれど、新作ではそうした『赦し』をテーマに描いていけたらと思っています。

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取材・文/森野広明 撮影/松田嵩範