ドラマの本タイトルに「〜副題〜」が付いた作品って気になりません?

2023年4月期のドラマで注目している作品がいくつかある。

日曜劇場『ラストマン―全盲の捜査官―』(TBS)や金曜22時『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』(TBS)。このあたりがとても気になる。

察しのいい方は気づかれたことだろう。本タイトルの後に「―」で副題が付いているドラマタイトルである。今回は「〜」や「―」などがついたドラマタイトルについて歴史を振り返りつつ、色々と考えてみたいと思う。

「〜」だと後でエゴサしにくいいので、本稿ではこの「〜副題〜」が付いているドラマを「ニョロ付きドラマ」あるいは「ニョロ」と呼ぶこととする。今期注目ドラマの「ー副題ー」のように「〜」ではなく「ー」のパターンもあるが、そういったものもひっくるめてここでは「ニョロ」とするので宜しくお願いしたい。

「ニョロ付きドラマ」のその始まりは1976年まで遡る

テレビの連続ドラマのタイトルで最初にニョロが登場したのは、調べた限りでは1976年の『大都会-闘いの日々-』である。『大都会』(日本テレビ)シリーズはPART IIIまで作られたが、PART II以後はニョロが消えている。

逆に80年代はドラマシリーズのPARTⅡ、PARTⅢでニョロが付くケースが増えた。代表例は『金曜日の妻たちへ』(TBS)シリーズでPARTⅡ、PARTⅢにはそれぞれ「男たちよ、元気かい?」「恋に落ちて」という副題が付いている。

このパターンは元々映画などでは歴史があり、有名な例だと『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』や『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編』などがある。『北の国から』(フジテレビ)が単発ドラマで「’87初恋」「’89帰郷」とつけていたのもこのパターンの亜種といえるだろう。

とはいえ、80年代ドラマのニョロは『金妻』以外は『スケバン刑事』(フジテレビ)が目立つ程度で、数としては少なかった。