第1位:『search/サーチ』(2018年)
良作SNS映画といえば、『search/サーチ』(2018年)。
数年前に愛する妻を亡くしてしまった父デビッドと、娘マーゴット。家族の死を乗り越え、再び平穏な生活を送り出したかに見えた二人だったが、ある日のこと、勉強会に出かけたはずのマーゴットが突如として行方をくらませてしまう。彼女の友人知人を総当たりで尋ね、警察に連絡し、自らもインターネットを駆使して捜査に乗り出すデビッド。
しかし様々なSNSを当たる中で、彼はいくつもの娘の〝秘密〟と直面する。果たしてマーゴットは家出したのか? それともなんらかの事件に巻き込まれたのか? そもそも、彼女はなぜ父に隠しごとをしていたのか? 二転三転する事態は、衝撃の結末を迎え──。
アンフレンデッドシリーズ同様、ほぼ全編を通してPC画面上で物語が進行する、SNSミステリー映画。物語序盤から中盤にかけては、「娘の失踪を通じて、父が自分の親としての在り方を見つめ直す」という、ある種のホームドラマ寄りの話運び。
だが後半からは一転して、それまでに張られていた様々な伏線が一気に回収され、ぞっとするような真相も明らかになる、ハラハラドキドキの純サスペンス展開が開始。すべてが一点に向かって収束していく様が心地いい。
BGMや画面ズーム演出(PC上の文字は小さいので仕方ないのだが)の自己主張が強めな点を除けば非常にとっつきやすく、高い満足感を得られる一本だ。
以上がインターネット映画5本である。他人事だとして笑うべからず、誰もが気軽にインターネットを使える世の中だからこそ、いつ自分が当事者になってもおかしくはないということを常に肝に銘じたい。
取材・文/知的風ハット