第3位:『アンフレンデッド:ダークウェブ』(2018年)

バズりに囚われた殺人鬼、壮絶な拷問と辱め、インスタ女子を逆恨み…ネット社会に潜む恐怖を描いたインターネットホラー映画5選_3

〝ダークウェブ〟がテーマのホラー映画、『アンフレンデッド:ダークウェブ』(2018年)は、かの良作『アンフレンデッド』(2015年)待望の続編。ただし本作、現代オカルト・ホラー様式を取っていた前作とはまったく異なる作風に、大胆な路線変更を行っている。

とあるインターネットカフェの落とし物コーナーから、新型PCをくすねてきた主人公。脆弱なパスワード(ユーザー名と同じ)を打ち込み、首尾よくサインインした彼は、そのまま友人らとライブチャットに興ずる。
だが、そのPCの中には、謎のアプリケーションや隠しフォルダ、そして薄気味悪い動画ファイルが多数存在していることが判明。さらには本来の持ち主を名乗る、正体不明のユーザーが登場。SNSを通じて主人公の所業を糾弾する。

実はこのPCの持ち主、ダークウェブ上でスナッフビデオの取引を行っているクラッカー集団の一人。彼らは、まず主人公らに近しい人々から順繰りに襲うと、盗品PCを巡っての駆け引きを開始する──。

前作に引き続き、「ほぼ全編PC画面上で話が進む」演出の臨場感を特徴とするホラー映画。が、今回の悪役となるクラッカー集団は、あまりに理不尽・異様に大規模・そして圧倒的に無敵。そのため「ある意味前作の幽霊以上に」荒唐無稽であり、せっかく醸し出した臨場感が損なわれているように思わなくもない。

とはいえ、捉えどころがなく絶対的な悪意の数々を前に、おびえ絶望するほかないこの不快感は上々。前作には及ばないにせよ、まずまず楽しめるホラー映画だ。