芸人とラッパーが世相を斬るYouTube「ヒルカラナンデス」

――そもそも、ラッパーと芸人という、職能の違うお二人がタッグを組んだキッカケは?

D 時事やニュースをラッパーがラップで伝える「NEWS RAP JAPAN」という番組が、Abemaで2016年に始まったんですよね。

――呂布カルマやサイプレス上野などが登場する、ラップでニュースを斬るという番組でした。

D 僕はその司会だったんですが、その企画段階で『ラッパーだけだと情報的に緩いものになるから、コメンテーターとして宮台真司さんとプチ鹿島さんを迎えましょう』という事になって。

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P ダースさんとは面識がなかったんですが、僕が出てるラジオなどをチェックしていてくれて、その縁でお声がけくださって。足掛け3年ぐらいやったのかな。面白い番組でしたね。

D その番組が2019年の3月に終わったんですが、同じ時期に僕が自伝(「ダースレイダー自伝 NO拘束」)を出して、そのトークショーを鹿島さんと二人でやったんです。

P 密に会ってた訳ではなかったし、トークイベントもなんの打ち合わせもせずに話し出したのに、3時間喋りっぱなしで。それで、ダースさんとは「手が合うな」(注:プロレス用語で「相性がいい」といった意味)と改めて感じたんですよね。

D それからもお互いにゲストで呼ばれたイベントなどで人前で一緒に話す機会は多くて。

P その流れで2020年の4月から、ダースさんの家から配信するYouTube番組「ヒルカラナンデス」を始めたんですよね。ビューワーに視聴を習慣づけるためにも、金曜の昼からレギュラー放送しようと。

――放送開始から3年を迎え、YouTubeとしても長寿番組になっています。


D 最初はこんなに長く続くなんて考えてなかったから、こんな裏番組をイジるようなタイトルにしちゃって。

P 日本テレビに怒られたらいつでも変える覚悟はありますよ。だって僕らが100パーセント悪いから(笑)。このYouTubeも事前に全く打ち合わせをしてないんですよ。でもその週にあった時事ネタを話してたら1時間、2時間はあっという間に過ぎてしまう。

D 鹿島さんは新聞14紙の読み比べを欠かさずしているし、僕も海外報道をチェックしたり、お互いに情報をたくさん持っているんで。

P 話してても心地いいんですよね。ダースさんだったらどんな話を振っても大丈夫という安心感もあるし、ダースさんや視聴者の反応を見て、好感触だったからこのネタは他の媒体でも使おう、とか。そういう「ネタがけ」の場でもある。話しながら初めて思いつくフレーズもあるし。

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D 自民党の山本朋広衆院議員が、自身の「マザームーン」発言に対する記者の質問に、なにも答えずに歩いて出ていったことに対して、鹿島さんが「あれが本当のムーンウォークですよ!」とか(笑)。

P そういうフレーズは会話の中じゃないと出てこないから(笑)。