いぬの後、というのが心配だった

――5番目という順番は、非常によかったのではないですか。

 4番手がいぬだったので、いぬの後というのだけが、ちょっと心配でしたね。どういう空気になるか読めなかった。そうしたら、めっちゃウケたのに点数が伸びなかった(計459点で、その時点で最下位)。

結果的に、あれはちょっと響いたのかなという気はしましたね。賞レースで、めっちゃ点数が出なかったあとに、めっちゃ点数が出るイメージって、あんまりないじゃないですか。

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芸名の兎は、「本名がダサい」「舞台で一番ハネるように」との理由から

――2020年に初出場したときは、兎さんは「ガチガチだった」と振り返っていました。今回はどうでしたか。

 今回はそこまで緊張してなかったですね。役自体、ほとんどセリフもなかったですし。ただ、帽子が落ちなかったら……というのはありました。それがいちばん怖い。そんなに深く被ってるわけでもないのに、どういうわけか落ちないことがあって。

――今回のネタは、「料理頂上決戦」というテレビ番組の収録中という設定で、兎さんが演じるシェフは登場するたびに登場ゲートのアーチに長いコック帽の先端が引っかかり、帽子が落ちてしまうというネタでした。何度、撮り直しても失敗してしまう。また帽子が落ちるとわかっていても、笑いが込み上げてきちゃうんですよね。

 あのネタの笑いのメカニズムはなんなんやろな。あ、落ちると思ったところで、本当に落ちるからですかね。よくわからないですけど。しぐさみたいなのもあるかもしれません。

――本番での手応えはどうでしたか。

堂前 厳しいなって感じでした。乾いた感じのリアクションしかなかったから。

 重い、ドッカンとくるような感じがなかったな。