サムライブルーは歴史を覆せるか
6. 開催地ドーハにまつわる運命
カタールW杯の開催都市にもなっているカタールの首都ドーハは、「ドーハの悲劇」の通称で知られる、日本サッカー界にとって忘れられない場所である。
1994年アメリカ大会に向けたアジア最終予選で、日本代表は第4戦終了時点でグループ1位となり、“初のW杯出場”に王手をかけていた。その後迎えた最終節の第5戦、イラン代表相手に試合終了間際まで2-1でリードするものの、ロスタイムに同点弾を決められ、一転してまさかの予選敗退。日本代表、そして日本代表を応援していた全ての人が悲しみに暮れた。
そして、その試合にスターティングメンバーとして出場していた選手の一人が、現在日本代表の監督を務める森保一なのである。かつて選手として涙を呑んだ“悲劇の地”を、監督として“歓喜の地”に変えることができるのか。
7. 日本代表は、グループリーグ敗退と突破を交互に繰り返している
初出場した1998年フランス大会では、日本代表は無念のグループリーグ敗退に終わった。次の2002年日韓大会で、初めてグループリーグを突破。その後もグループリーグ敗退と突破を交互に繰り返すジンクスは続いており、前回のロシア大会は突破した回だ。
その法則を考えれば、今回の日本は…。ただ、何が起きても不思議ではないのがW杯。我らが日本代表の、世界を驚かせるような大躍進に期待したい。
取材・文/佐藤麻水