「ザ・トレンドマン両津!の巻」(ジャンプ・コミックス第82巻収録)
今回は、両さんが地酒の評論をしたのをきっかけに、世のトレンドを牽引する評論家としてもてはやされるお話をお届けする。
もともと凝り性な性分の両さんは、その的確な評価で人々の支持を集めるが、次第に企業案件を請け負い、損得まみれの評価を行うようになり……?
SNSどころかPCやインターネットが普及する以前の1993年に描かれた本作。だが、両さんのやっていることは、現代のインフルエンサーそのものだ。『こち亀』の未来予見がまたもや的中した…というよりは、扇動されやすく流されやすい、いつの世にも変わらぬ大衆心理を描いていると捉えるべきかもしれない。
ところで、本作のほかにも両さんが酒のガイドをするエピソードがあるのをご存じだろうか。「東京はしご酒の巻」(ジャンプ・コミックス185巻収録)がそれだ。このお話で両さんは、出版社の企画で、両さんが場所や店を次々とかえながら飲み歩く「はしご酒」のレポーターを務めている。
このお話が描かれた2012年、紙媒体によるさまざまなジャンルのガイド本は一段落し、ネットやスマホの普及によって、手軽にリアルタイムの情報を手に入れられて誰もが情報発信者になれる時代が到来しようとしていた。もしこの作品が近年に描かれていたら、その舞台はSNSか動画共有プラットフォームだっただろう。
そして両さんは、発信する情報の有用さだけではなく、人間の常識を超えた爆飲みキャラとして人気を博していたに違いない。
それでは次のページから、両さんの忖度だらけの酒インフルエンサーになっていく様をお楽しみください!!



















