絶メシ店との出会いはカルチャーショック

「食えなくなってもしらねえよ~!」高崎市の絶滅寸前グルメの存続をうったえる「絶メシリスト」の攻防戦_3
1972年に作られた全長430mにもわたる「高崎中央銀座商店街」のアーケード

どんな基準でお店を選出しているのかも気になるところ。

「絶品グルメがあることはもちろんなのですが、基本的には家族経営や、店主ひとりで切り盛りしているなど少人数体制でやっていて、かつ後継者問題を抱えているお店が多いです。

それから、昭和の雰囲気がありつつ、地元から愛されていることも重要ですね。そのお店にしかない年季の入った雰囲気や居心地のよさなども基準に加えています」

昔から続くお店は、存在自体が希少化していると言っても過言ではない。そして、それはお店の立地、空間、通りなども同じだという。なかでも、高崎市のある通りは、昭和の名残 が漂う人によってはたまらない空間になっているんだとか。

「高崎駅西口から徒歩15分ぐらいの場所にある『高崎中央銀座商店街』は、昭和レトロな香りが漂う商店街で、ノスタルジックな雰囲気を味わえます。いつなくなってしまうかわからないのは、グルメだけではなくこうした古きよき町の風景も同じです。お店だけではなく、こうした町の匂いのようなものを嗅いでもらって楽しんでいただければ幸いですね。
ちなみにこの商店街の近くにある喫茶店『コンパル』は、『絶メシロード season2』第3話の舞台となり大きな話題となりました」

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ドラマ「絶メシロード season2」第3話の舞台にもなった喫茶店「コンパル」)
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店主の田島さんが作る「プリン・ア・ラ・モード」は格別

昭和の空間を楽しみながら、絶品グルメに舌鼓を打つひとときは格別だろう。そんな絶メシ店の取材は「絶メシ調査隊」という人々によって行われているらしいが……?

「『絶メシ調査隊』はプロのライターさんによって構成されています。ライターさんのほとんどが東京在住の方であり、地元住民ではない新鮮な気持ちで絶メシを食べてくれるんです。こうした新たな体験という視点が記事には入っておりまして、絶メシのアイデンティティのひとつになっていると言えますね」