活動はやめられない。それ、ほんと?

PTA会長や役員を長く経験した人からは、こんな声も聞こえてくる。

「やめればいいなんてことは、百も承知だ。でも『現実にはやめられない』から、こういうサービスに需要があるのだ。そこをわかっているのか」と。

その気持ちも、わかる。筆者はこれまで、数百人にのぼる保護者や教職員にPTAの取材をしてきた。改革の成功例も失敗例も、山ほど聞いた。筆者自身も「なり手」がない活動を廃止したり、付随する人間関係に悩んだりもしてきた。

PTAを変えるのはたしかに難しい。いつでも誰にでも可能なこととは思わない。そのときの校長先生の考え方や、役員さんなどのめぐりあわせによって、変えたくても変えられないことは、実際多い。

それでも言いたい。今は無理だとしても、タイミングを待てば変えられることもある。「もう、無理」とあきらめて代行サービスを頼んでしまえば、そのまま定着して、変えるチャンスが失われかねないと思うのだ。

話題の「PTA代行サービス」。ありがたいけど“丸投げ”したらダメなわけ_1
すべての画像を見る