姉妹の場合、先に来るのは姉?妹?
このパターンでトリッキーなのは「やすとも 」こと海原やすよ ともこである。
姉妹コンビとして関西では抜群の知名度を誇るやすとも 。姉妹なのだから、当然姉の方が先に来ると思いきや、妹の方が先なのだ。
身長が高く前田耕陽と結婚しているのが姉の「ともこ」で、ツッコミで元オリックスの宮本投手と結婚しているのが「やすよ」である。
中田ボタンへの師事が早かったから「やすよ」が先になっているとWikipediaには書いてあるが、過去の雑誌のインタビューでは、当初あまり漫才に乗り気ではなかったやすよのために、やすよの方を先にしたというような話もあった。まあ諸説有りということで。
ちなみに上沼恵美子も昔、姉妹漫才「海原千里・万里」の千里だったが、彼女の方が妹である。そう考えると我々の「普通は姉の方が先でしょう」の方が誤解なのかもしれない。
先に名前が来ると立ち位置は向かって左?
漫才コンビの場合は「立ち位置も関係しそうな気がしてしまう」というのも、話をややこしくしている。
日本人の文章横書きの習性から、向かって左に立っている方が先で、右に立っている方が後のような気がする。もしこの法則が正しければ、漫才をしている写真を見るだけで正確に把握することができる。
そんなことを思い、ここまで出たコンビ名を検証してみたが、こんな感じである。
◯ タカ(左)トシ(右)
× なす(右)なかにし(左)
× いくよ(右)くるよ(左)
× おぼん(右)こぼん(左)
◯ やすよ(左)ともこ(右)
うむ、全然法則性がない。むしろ名前で先に来る方が右のパターンの方が多いくらいで攪乱要因だ。
しかし、名前が並ぶコンビ名だと必ず区別がつきにくいのかというとそんなことはない。コンビ活動よりソロ活動が多い場合や、コンビでも一人一人のキャラが立っている場合は、ちゃんと区別がつくようになっていく。
品川庄司、おぎやはぎ、ますだおかだ、クワバタオハラなどは、もうあまり「どっち」とは思われなくなっている代表例だろう。さらに言えば、ウッチャンナンチャンをどっちがウッチャン?という人ももはやいないし、横山やすし・きよしもオール阪神・巨人も然りである。
なすなかにしがよく間違えられるのは、那須顔だからとか中西顔だからではなく、いつも一緒にいてコンビ芸をしているからなのだ。多分。