「キレイな性教育」を捨て、もっと柔軟に、伝わりやすく!

――今後、日本の性教育はどうなっていってほしいと思いますか。

「性教育を行うターゲットはどんな層なのかを、もっと考えてほしいなと思いますね。
僕は普段YouTubeで性について発信しているのですが、動画の中では砕けた表現をあえて使うこともあります。これも視聴者に親しみを感じ、身近な話題と思ってほしかったからです」

――確かに、しょご先生の動画の内容は医学に基づいたためになる話ばかりですが、サムネイルなどは少しドキッとします(笑)。

「そうですよね(笑)。でも、そういう発信の方が興味をもってくれたり『自分に関係があることかも』と感じてくれたりするんです。無難でキレイな言葉でまとめるのではなく、もっと彼らの実態に合った言葉や表現で、伝わりやすい性教育になるといいなと思います。

僕は今の日本の性教育を『キレイな性教育』と言っています。厳しい言い方ですが『聞こえがよくてやっている感があり、自分たちが許容できる多様性の中だけで繰り広げられている性教育』という意味です。
しかし『キレイな性教育』の中で語られることが通じるほど、人間は単純なものではありません。

子どもたちが、ダメと言われることや、いやらしいことを知りたい、してみたいと思うのは当然です。そういうことを『絶対にダメ』と封殺するのではなく、『こういう方法があるよ』『こういうコミュニティもあるよ』というように、視野を広げてあげる性教育になるといいなと思います」

前編から読む
>>>なぜオーストラリアの保育園のトイレは「外から丸見え」なのか?【海外の性教育】