東京大学卒パーフェクト才女がフジテレビアナウンサーを志したワケ_2

就活中の心の支えは母との電話

――就職試験はどんな感じでしたか?

就活の場って、みなさんもそうだと思うんですけど、まわりの人が輝いて見えるんですよね。みんなかわいいし、明るくておしゃべりがじょうずそうだし、私なんか絶対にダメ…という気持ちになっていました。

――試験は何段階かあったんですか?

はい。毎回試験が終わる度に「ダメだ、きっと(泣き声)」と母に電話。最終試験の結果は、例によって母に電話している最中に着信があって「どうしよう、かかってきた、出るのが怖い」ってオタオタしてたら「出なさい!」とブチッと電話を切られちゃって。「合格です」と言っていただいて、今度は嬉し泣きしながら「通った」って電話。そんなふうに、母の存在はずっと心のよりどころでした。

――初出社は緊張しましたか?

ドキドキでした。アナウンス室に行くと、それまでテレビで見ていた先輩アナウンサーの方ばかりいらっしゃるんですから…。蝶ネクタイもメガネも外した軽部(真一)アナとか、派手なTシャツを着た伊藤(利尋)アナとか、衝撃的でした(笑)。

――入社してみて、イメージ通りだったところ、逆にイメージとは違っていたことがあったら教えてください。

明るく楽しくちょっと自由というのは、イメージ通りでしたね。特にアナウンス室は、おしゃべりと笑い声が絶えることがないです。私、地元の友だちから「万梨乃はホントによくしゃべるよね」とあきれられるくらいのおしゃべりだったのですが、負けてます! みんなでワーッとしゃべって、アハハと笑って、誰も疲れない(笑)。

――違ったのは?

アナウンサーだからって、常に完璧なわけではないてことでしょうか(笑)。疲れてダラッとしているときもあるし、デスクの上に物が多くて探し物をしていらっしゃる先輩を見ると、ああ同じ人間なんだ、と安心しちゃいます。