今年はストレッチーズ、ママタルト、令和ロマン、さすらいラビーに注目!
彼ら学生芸人のネタの特徴とはどんなものなのか。『大学芸会』や『大学生M-1グランプリ』で審査員を務めたこともあるお笑い評論家のラリー遠田氏がはこう分析する。
「偏差値の高い大学の学生も多いので、知的で上品な笑いをやっているんじゃないかと思う人もいるかもしれませんが、実際はむしろ逆です。プロの芸人と違ってコンプライアンスを気にする必要がないので、過激なネタや仲間内でしかわからない内輪ネタを堂々とやるようなところがあって、その荒削りなところも魅力的。学生の大会で好成績を残すような学生芸人は、いい意味でトガっているところがある人が多いです。真空ジェシカはプロになっても学生時代と変わらないトガったスタイルを貫いているのがすごい。むしろそういう人の方がプロには向いているのかもしれません」
さて、前置きが長くなったが、現在、M-1グランプリ2022の予選が開催中。熱戦が繰り広げられているが、注目株も知りたい。ツギクル芸人グランプリ2022で優勝したストレッチーズなど、今年もお笑いサークル出身芸人の勢いは健在。では、ラリー遠田氏が今年注目しているコンビは?
「ストレッチーズ、ママタルト、令和ロマンなどは実力派として知られていて、いつ決勝に行ってもおかしくない。さすらいラビーもライブに通っているお笑いファンの間での評価は高く、注目すべきコンビだと思います」(ラリー遠田氏)
神戸大学出身のママタルト・檜原洋平はお笑いサークルに所属しておらず、よしもとの劇場の舞台に早くから立っていたが、2013年にテレビ番組「学生才能発掘バラエティ 学生HEROES!」が企画する学生お笑い大会「わらいを愛する学生芸人No.1決定戦〜アマがプロに勝つ!?お笑い下克上元年〜」にサンストレンジというコンビで出場し、見事優勝している。当時を西野さんが述懐する。
「当時都内でやってた大会の決勝に進出するコンビって、関東近辺で大学お笑いをやってる人はみんな知ってるコンビであることがほとんどだったのですが、関西からやってきたサンストレンジは誰も知らなかった。それがあっさりと優勝をかっさらっていったのでインパクトが大きかったです」
学生時代からそんな逸話のあるママタルト檜原含め、今年のM-1グランプリは学生お笑い出身コンビから目が離せない!