変に気を遣わず、どんどん聞いて欲しい

幼稚園の先生やお母さん友達に、特別養子縁組であることを伝えると、「こんなにそっくりなのに血がつながっていないの!?」とびっくりすると言います。

「不思議なんですが、養子縁組の家族って、みんな本当に顔が似ているんですよね。私たち夫婦ももともと顔は似ていたのですが、長男を迎えた時に顔が同じタイプだったんです。丸顔で目も丸い、そもそも作りが似ていたから、まわりからも『似てるね』って、よく言われて。だけど長女が来た時は、見た目も性格も『違うタイプが来たぞ』と思い、どうなるんだろうと不安でした。だけど、なぜか似てくるんです(笑)。よく飼い主と犬が似てくるというのがあるじゃないですか? それと一緒なのかもしれない。環境や生活を共にすると、自然と似てくるのかなと思います」

【私のウェルネスを探して】武内由紀子さんが「特別養子縁組制度」でふたりの子どもを迎えたことを発信し続ける理由_7

武内さんが、社会やみんなに知って欲しいこと。それは、特別養子縁組の家族は普通の家族と何ら変わらないこと。また、気を遣って聞かないのではなく、どんどん聞いて欲しいし興味を持って欲しいということです。

「前に住んでいた家の周りの人は、妊娠もしていないところから突然赤ちゃんが来たので『あれ?』となって、聞きやすいし伝えやすかったんです。でも、去年引っ越した時は、普通の4人家族なので、あえて説明するほどのことでもなかったりして。だけど、明らかに長女の髪はくるくるしていたり、体幹が良くてスポーツも得意だったり。そうなると『兄妹なのに髪質がここまで違うの?』とか、『パパかママ、スポーツを何かやっていました?』と聞かれたり。そこで、『実は……』と伝えると、『えー!』と驚かれるんですよね。引かれる時もありますが、変に気を遣わずに、どんどん聞いて欲しいし、『実際どうなの?』と突っ込んで欲しい。特別養子縁組の家族も普通の家族と同じだと、たくさんの人に知ってもらいたいです」

武内由紀子さんに聞きました

身体のウェルネスのためにしていること
“10年近く続けているフラダンス“

【私のウェルネスを探して】武内由紀子さんが「特別養子縁組制度」でふたりの子どもを迎えたことを発信し続ける理由_8

「10年近くフランダンスをやっています。タレントやモデルのお友達とチームを組んでやっていますが、それが一番のストレス発散ですね。週1回レッスンがあるのですが、始めた当初から10年経つと、それぞれ子育てや介護、仕事など生活や環境が変わって。そんな中でも、支えあって、励まし合って続けています」

心のウェルネスのためにしていること
“フラダンス仲間とのおしゃべり“

「フラの仲間とのおしゃべりですね。コロナもあり、なかなか人に会いにくい時期が続いていましたが、ちょっと会って話したり、ごはんを食べながらおしゃべりするだけで、発散できてスッキリする。話していると心が穏やかになり、また一から頑張ろうと思えます。近くに親戚もいないので、家族以上の友達として支えられています」

【私のウェルネスを探して】武内由紀子さんが「特別養子縁組制度」でふたりの子どもを迎えたことを発信し続ける理由_9
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撮影/高村瑞穂 取材・文/武田由紀子

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