予算は抑えて、試合数は増やしたい

――来季はカップ戦を実施する方向で調整されているそうですが、予算はどのように集めるのですか?

予算を抑えて行う方向です。試合を開催する上での収支が全クラブで黒字化するよう、カップ戦はリーグから運営補助金を出したいと考えています。そのために財源を増やさなければいけないので、カップ戦のパートナーを見つけるために商品価値をどう高めていくかを考え、議論しているところです。

予算、集客、春秋制…女子サッカー「WEリーグ」の理想と現実_b
WEリーグの岡島喜久子チェア

――リーグ戦を開催する上では、収容人数5,000人以上というスタジアム基準を設けていますが、今季のWEリーグの平均観客数は1,560人でした。たとえばカップ戦は、リーグが定める5,000人規模のスタジアムでなくても開催できるのではないでしょうか。

私もそう思います。小さな会場で開催してクラブの支出を減らし、一つの会場で複数の試合を実施することで1試合ごとのコストを減らす方法もあると思います。会場は限られてきてしまいますが。

――カップ戦を開催できれば、試合数は多いチームで年間30試合ぐらいになりますね。ただ、海外のプロリーグはもっと公式戦が多く、岩渕真奈選手が所属するアーセナルは年間50試合近くこなしていると聞きます。


試合数は増やしていく方法を考えなければいけないと思っていますが、代表活動との兼ね合いが難しく、今年はリーグの開幕がずれ込んでしまいます。

今季の終了後から時間が空いてしまうので、その期間にカップ戦を開催しようと考えています。リーグ戦で出場機会が少なかった選手が出場できるようなルールを設けてもいいのではないかという議論もあります。