「1年以上前から一方的に怒鳴る声が聞こえていた」

現場は西武新宿線「西武柳沢駅」から徒歩約1分のマンション。事件が起きた部屋は単身者用として貸し出されており、契約者は亡くなった28歳の女性だった。警察には、それまで2人の間のトラブルに関する相談歴は把握されていなかったという。

しかし、近隣住民からは、以前から部屋の中で怒鳴るような声が聞こえていたとの証言が相次いだ。マンションの近くで働く人は、今年の夏ごろから何度も大きな声を耳にしていた。

「私はいつも夕方6時ごろに帰宅するのですが、あのマンションの部屋のあたりから、女性が一方的に誰かを怒鳴りつけているような声がして、それを何回か聞いたことがあります。今年になってから、よく聞こえるようになったはずです」

9月3日にはマンション周辺に約100メートルにわたって規制線が張られ、パトカー数台と十数人の警察官が駆けつけたという。

「私の家は規制線の中にあったので、警察官に事情を説明して通してもらいましたが、翌日になっても規制線は取れていませんでした。その後、警察官が聞き込みに来て『詳しくは言えないが事件を調べている。女性の叫び声が聞こえてこなかったか』と聞かれたので、あの部屋で事件があったのだと感じました」

同じマンションの上階に住む住民も、以前から下の階の怒鳴り声が気になっていたと話す。

「下の階で事件があったことは知っていますが、逮捕された容疑者の顔は一度も見たことがありません。ただ、下の階から言い争っているような声……というより、誰かが一方的に怒っているような声が時々聞こえてきていました。振り返ってみると、1年以上前から続いていたと思います。

いつも怒鳴っている声は、外国の方が日本語を少しなまったような、イントネーションが独特なカタコトの怒鳴り声がした。その独特な話し方をする方がいつも一方的に怒っていたんです」

現場となった二人が住んでいたアパート(撮影/集英社オンライン)
現場となった二人が住んでいたアパート(撮影/集英社オンライン)

この住民が最後に大きな声を聞いたのは、8月下旬だったという。住民は、亡くなった女性とも一度だけすれ違ったことがあった。自分がエレベーターを降りて建物の外へ出ようとした際、女性が階段を上がっていく姿を目にしたという。

「うちは世帯数が少ないマンションなので、すぐに下の階の子だと分かりました。彼女は帽子を深くかぶってずっと下を向いていたので、まともに顔は見られませんでしたが、すごく細い体型でした。体にフィットしたカジュアルな黒っぽい服を着ていましたが、とにかく顔を隠すようにうつむいていたのが印象に残っています」

住民が最後に聞いたという8月下旬の大きな声。それから間もない9月3日、女性は室内で死亡しているのが見つかった。警視庁は押収した物品の鑑定を進めるとともに、女性が死亡するまでの詳しい経緯を調べている。

(写真/PhotoAC)
(写真/PhotoAC)
すべての画像を見る

※「集英社オンライン」では、今回の事件についての情報を募集しています。下記のメールアドレスかX(旧Twitter)まで情報をお寄せください。

メールアドレス:
shueisha.online.news@gmail.com

X(旧Twitter):
@shuon_news

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班