林芳正氏の下に結集がささやかれる“非高市”の実力者
内閣支持率の下落以上に打撃となり得るのは、自民党に再び負のイメージがつきまとうことだ。派閥の政治資金パーティーをめぐる「政治とカネ」問題で世論から猛批判を浴びたことは記憶に新しい。
簗前農水相による「道路予算カット発言」などに加え、地方でも福岡県議会の正副議長ポストをめぐる金銭授受疑惑などを抱える。
現時点で自民党に大逆風が吹いているとは言えないものの、これから高市内閣の支持率が下落し続けていけば、来年春の統一地方選に影響する可能性がある。地方選での敗北が続くことになれば、党内の求心力が低下し、首相の悲願である憲法改正の発議に向けた調整にも影響しかねない。そして、来年秋の自民党総裁選で首相が再選を目指すうえでも、不安材料となるだろう。
9月に内閣改造で閣外に出た林芳正前総務相については、次の総裁選への出馬を見込む声がある。自民党参院幹事長の座から引きずり降ろされた石井準一参院議員や石破茂前首相、小渕優子元経済産業相ら、高市首相と距離のある議員が、林氏の下でまとまる可能性もささやかれている。
内閣支持率が高水準にある間は表立った批判が出にくいとしても、今後も下降トレンドが継続し、来春の統一地方選で敗北することになれば自民党内の不満は一気に噴出するはずだ。
「岩盤支持層」にそっぽを向かれると…
なにより、保守層が期待する憲法改正や靖国参拝などが実現できなければ首相を支えてきた「岩盤支持層」の不満につながる可能性は高い。加えて、高市内閣の「責任ある積極財政」という名の下で予算が膨張していくことになれば長期金利がさらに上昇し、足元の物価上昇が止まらず国民の不安が増長していくことになるだろう。
首相は統一地方選と総裁選を控える2027年をどのように迎えることができるのか。それは年末に控える来年度予算案の編成と税制改正大綱の着地点、さらには内閣支持率の動向や国民民主党との関係性が大きく左右することになりそうだ。
文/竹橋大吉













