クラシックコンサートの「フライングブラボー」に批判の声

クラシック音楽などのコンサートでは、演奏後に拍手とともに「ブラボー!」という歓声が上がることがある。しかし、演奏の余韻が残るうちに歓声を上げる行為は、クラシックファンの間でしばしば議論になっている。

10月11日に東京のサントリーホールで開催された東京交響楽団のコンサート(第746回 定期演奏会)でも、演奏が終わる前に「ブラボー!」と叫ぶ、いわゆる「フライングブラボー」(略称「フラブラ」)が発生。居合わせた観客からは、「あれには驚きましたね…あそこまでのは初めてでした」「芝居をこわす掛け声と同じ」など、X上で批判の声が相次いだ。

サントリーホール(PhotoAC)
サントリーホール(PhotoAC)
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いったい何があったのか。当日、会場で演奏を聴いていたというA氏に話を聞いた。

「当事者は60代半ばから70くらいの男性2人組で、うち1人がフラブラをしました。開演前からマナーはよくなかったです。1曲目は、バッハのシャコンヌという非常に荘厳な曲です。指揮者がタクト(指揮棒)を上げれば聴衆は静かにするのがマナーですが、彼らは音が出る直前までしゃべっていました」

問題の「フラブラ」は、最後の演目であるショスタコーヴィチの交響曲10番の後に起こった。

「最後は大音量からバンっと終わる曲です。サントリーホールは残響が豊かですし、オケが演奏を止めた後も5~6秒くらいは人の耳でも残響が聞こえます。ところが、当日は、オケの皆さんが弾き終わって間髪を容れずに、その2人組の1人がブラボーと雄叫びをあげました」

写真はイメージです(PhotoAC)
写真はイメージです(PhotoAC)

A氏は、演奏後の残響も音楽を構成する大切な要素だと指摘する。

「一般的には、残響が消えるまでが音楽です。自分を含め、聴衆はその響きが消え切るまで、余韻に浸る。そのために、最近ではホールでも『指揮者がタクトを下すまで拍手はお控えください』とかアナウンスするわけです。実際、曲によっては、その最後の音が消える瞬間の儚さが醍醐味な場合もあるわけです」