すべての撮影を規制せず悪質な行為をどう防ぐか?

一方で、阿波おどりの魅力をSNSで広く発信する観客や写真愛好家も多い。すべての撮影を規制すれば、純粋に祭りを楽しみ、踊り手の姿を記録しようとする観客との間に摩擦が生じる可能性もある。現場は撮影の間口を保ちながら、悪質な行為をどう防ぐかという難しい対応を迫られている。

運営による注意喚起(阿波おどり未来へつなぐ実行委員会ホームページより)
運営による注意喚起(阿波おどり未来へつなぐ実行委員会ホームページより)

今年、阿波おどり未来へつなぐ実行委員会は、公式サイトで撮影マナーを守るよう呼びかけるとともに、公序良俗に反する発信を控えるよう要請した。悪質な事案については、警察への相談も検討するとしている。

「今回の取材等を通じて啓発が広まれば、しばらく彼らも寄ってこなくなるとは思います。しかし今後も被害が続くようであれば、警察をはじめとする関係機関への相談や通報も含め、毅然とした対応で大切な踊り子たちを守っていきます」(前出・立川氏)

一部の撮影者による行為のために、踊り手が人前で踊ることをためらい、活動から離れてしまうような事態は避けなければならない。祭りの魅力を発信する自由と、踊り手の尊厳をどう守るのか。阿波おどりの現場では、撮影する側のモラルが改めて問われている。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班