プーチン大統領は、すでにオワコンだ
ロシアでは、アパートの窓ガラスに内側から氷が張り、室温は11度まで下がる。給湯ボイラーは止まり、ある町では8万人以上が1週間にわたって電気を断たれた――亡命系メディアのノーヴァヤ・ガゼータ・ヨーロッパが2026年2月2日に報じ、英字紙モスクワ・タイムズが同日伝えた。
これは200年前の話ではない。核大国を自称し、世界秩序の書き換えを叫ぶ国家の、2026年の日常である。
この光景こそ、いまのロシアを最も正確に映している。プーチン大統領の戦争は、敵を屈服させるどころか、自国の経済が真っ逆さまに崩壊していく。
表面的には監視と愛国宣伝で国家の形を保っているが、その内実はもはや「崩壊の連鎖」と呼ぶほかない段階に入っている。私はひとつの確信を持つに至る。
プーチン大統領は、すでにオワコンだ。
成長を殺している主犯は、中央銀行自身が握る政策金利
まず数字から検証してみよう。
2026年2月、プーチン大統領自身が、2025年の実質GDP成長率がわずか1%にとどまったことを認めた。2023年、2024年に軍需を中心とした莫大な国家支出で記録した4%台の成長は、もはや見る影もない。
財務省は通年予測を2.5%から1.5%へ引き下げ、IMFや世界銀行、OECDの2026年見通しは軒並み1%前後で並ぶ。これは一時的な景気の谷ではない。構造的な長期停滞への転落である。
成長を殺している主犯は、中央銀行自身が握る政策金利だ。2026年4月に0.5%引き下げてなお14.50%という歴史的高水準にある。戦時インフレを抑えるための不可避の措置だが、軍需以外の民間企業にとっては死刑宣告に等しい。
法外な借入コストの前で、新規投資も設備更新も事実上不可能になる。軍事部門だけが資金を吸い上げ、民間経済は干上がっていく。













