陣営の対立候補「中傷動画」問題

最近は首相だけではなく、その「周辺」も騒がしい。「週刊文春」(2026年5月7日・140日号)は、「昨年秋の自民党総裁選(9月22日告示、10月4日開票)の期間中、高市早苗首相の陣営が、対立候補を中傷する動画を作成してSNSに投稿していたことが取材で分かった」と報じた。

他候補などを中傷する動画を作成し、SNSに投稿していたとする経緯などが書かれており、動画作成に関わったとされた松井健氏は5月18日にYouTube番組「NoBorder News」のライブ配信に登場。

松井氏は動画作成を「行いました」と認めた上で、「首相自体が認識していたかはわからないが、公設秘書とやり取りをして実施した」と明らかにした。

ただ、首相は5月11日の参院決算委員会で「(松井氏とは)私自身も地元の秘書も面識のない方でございます」とし、「週刊誌の記事を信じるか、秘書を信じるかと言われれば、私は秘書を信じます」と説明していた。

“中傷動画”報道を再三、強く否定している高市首相(写真/共同通信社)
“中傷動画”報道を再三、強く否定している高市首相(写真/共同通信社)

松井氏「高市首相の答弁は私の認識と一部違う」

さらに5月13日の参院本会議でも「他の候補者に関するネガティブな情報を発信する、あるいは、そのような動画を作成して発信するといったことも一切行っていないと報告を受けている。LINE、Signal、ショートメッセージのやり取りについても存在を確認できなかったと報告を受けている。私自身が関わっているということは一切ありません」と全面否定した。

ただ、松井氏は「高市首相の答弁は私の認識と一部違う」と主張している。

高市氏の「ウソ」や「盛った」などと報じられた部分は、高支持率を誇る今、そこまで問題にならないのかもしれない。だが、宰相にも上り詰めるに至った昨年の自民党総裁選や2月の総選挙で首相が国民に約束した中身が「盛った」「ウソ」となれば、話はまったく別だ。

高市首相は5月18日、「リスクの最小化の観点から万全の備えをとるべく、補正予算案の編成を含め、資金面の手当てを検討するよう連休前には事務方に、先週には財務大臣に指示しました」と表明した。

具体的には、7~9月の電気・ガス料金が前年同時期を下回るよう支援し、ガソリン価格を170円程度に抑制する補助金も継続させる方向という。