「バスを利用する場合に書面を取り交わすということはしていない」
だが、そうした正式な発注をしたというのなら契約書や見積書はどうなっていたのかという質問が出ると、灰野校長の話は途端に迷走を始めた。
「実は(会見直前に行なわれた保護者会でも)ご指摘いただいた部分ではあるんですけれども、遠征等でバスを利用する場合に書面を取り交わすということはしていないという風にしております」(灰野校長)
契約書がなければ金額をどうするのかと問われると、
「大体同じ場所、近い場所に行くといくらぐらいというふうな過去(の事例)をふまえて大体今回もこれぐらいだろうということで、お金の部分で細かい詰めとかせずに、人数、場所、行き先等をこうするのでお願いしますという形でやっていたということのようです」(灰野校長)
結局学校は、今回のソフトテニス部の遠征の予算がいくらなのかも示せなかった。運行の“クオリティ”を求めると言いながら、部の顧問は予算も決めずに発注し、バス会社の制服も着ずに現れた若山容疑者が運転してきた、レンタカーであることが一目瞭然の「わ」の文字がある白ナンバーのバスに生徒らを乗せていたことになる。
若山容疑者は逮捕直前のTBSの取材で、これまで他の高校の引率をしたことがあるのか聞かれ「自分が引き受けたところではありました」と答えている。蒲原鉄道が今回初めて若山容疑者に仕事を回したというのなら、容疑者は以前に別のバス会社を通じて同じことを行なっていた可能性もある。高校生の命を乗せて走るバスの「闇」はどこまで広がっているのか。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班













