「淡々と」がいい

<「淡々と」過ごすことは、流されないということです。自分のリズムを守ることで心は整い、一日が静かに動き出します。>

日々淡々と過ごすということは、実は、とても効率のよい時間の使い方なのかもしれません。

自分がやるべきことをこなすには、まず、そのときそのとき、きちんと自分で判断して決断をすることが必要です。

さらに、優先順位も大切で、今日の予定、自分や一緒に働く人たちのスケジュールや役割分担について把握していないと、直前になってあわてたり、約束の時間に間に合わなかったりということが起きてしまいます。

「淡々と」ということは、決してダラダラと生産性なく過ごすということではありません。その正反対で、やらなければならないことがわかっていて習慣化されているからこそ、気分に左右されずにやるべきことを実行できます。

写真はイメージです 写真/Shutterstock
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私は毎朝、家で「今日は誰が早番か遅番か」をチェックして、家を出る15分前にタクシーを呼び、8時50分にはお店に着くようにしています。

最近は、この毎日のあたりまえに思える、淡々と支度をする時間が自分を整えていることを実感します。少しずつ仕事モードへと心とからだが移り変わり、頭のなかが整理される、おごそかな時間です。

もちろん、私がこうしたことがらを、長く続けてこられたのは、仕事を続けられる幸運な環境があったからです。人にとって毎日行う決まったことは、自分を律するリズムをつくる、とても大切な存在のような気がします。

文/比留間榮子

ほどよくまわり道して生きていく
比留間 榮子
ほどよくまわり道して生きていく
2026/3/11
1,540円(税込)
160ページ
ISBN: 978-4763142948
101歳の薬剤師が手渡してきた
心の処方箋

焦らない、答えを急がない。
傷をいやし、心をほどく
ゆっくり効く「日にち薬」。


「ありがたい話なんて、何もでてきませんよ?
私は、ただの薬剤師ですから」
そんな飾らない第一声とともに、白衣姿の薬剤師がゆっくりとした足取りで現れた。
東京下町のとある一角、大正12年創業のその薬局と同じ年齢の、おばあちゃん薬剤師、
それが比留間榮子さんだ。

雨の日も風の日も、猛暑も大雪もものともせず、
日々、薬局に立ち続け、お客様に手を添え心を重ねること75年。
かけるひと声、添えるその手が
「榮子先生に会うだけで元気が湧いてくる」
「来るたびに握手をして、パワーをもらえる」
と地元で評判の薬剤師。

そんな彼女が、薬とともにそっと手渡してきた「言葉のくすり」。
権威ある称号も名誉な勲章もないけれど、
ただひたむきに、目の前のひとりに心を重ねる長い年月が調合した、
自分にも誰かにも、少しやさしくなれる処方箋。(イントロダクションより)


※本書は、小社で単行本(2020年10月)で刊行された『時間はくすり』を改題し、未発表原稿を含めて加筆、再編集したものです。

(読者の方の声)
●「優しい言葉でつづられた文章に温かくなりました。近所だったら通ってしまいそうです。折にふれて読み返したい一冊です」(46歳女性)
●「思わず夢中で読みました。誰しも悩みはある。不安もある。でも必ずのりこえられる。そう感じました」(39歳男性)
●「悩みを抱えている今、生きることが楽になりました」(48歳女性)
●「将来、薬剤師になりたいと思っています。榮子先生のように一人一人の患者に真摯に向き合い、自分も成長を感じる人になりたいと思いました。この本は持っているだけでパワーが湧きます。心が沈んだり悩んだりしたときは、また読み返したいです」(17歳女性)

(目次より)
1章 好奇心はくすり
●何歳からでも新しくなれる
●安易に「わかった」と思わない
●「今を生きている」人でいる
●過去で自分を縛らない
●「疲れた」と言わない
●後悔は毒
●「ごめんなさい」はいち早く
2章 「続けること」はくすり
●朝一番の行動
●挨拶は物語る
●一歩目はごく小さく
●よい「あたりまえ」
●新しい人の声こそ聞く
●「一緒に」を口ぐせに
●「淡々と」がいい
3章 ぬくもりはくすり
●近すぎないから受け止められる
●「ひと声かける」だけでいい
●過ちは素早く認める
●「できていること」を見る
●そのときに考えればいい
●いつだって「お互いさま」
●良薬は口に苦し
4章 時間はくすり
●積み重ねが生むもの
●心が宿るものを残す
●時間が人を丸くする
●自分のことはずっと自分で
●家族は他人
●誰にもお役目がある
●1日を一生と思って生きてみる
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