「再生回数がカネになる問題」に対し自民党だけは動きが鈍かった
――新たな提言とはなんですか。
SNS対策は突飛なことはありません。まずキーコンセプトを作る。今回、高市早苗首相が言った「積極財政で日本を強くする」みたいなものです。私は自民党のこのコンセプトは荒唐無稽だと思いますが、とにかくまずそれをつくる。
そしてそこを起点にSNSの広報を展開していくわけです。そこに一貫したストーリーがないと話が広く伝播しません。
同時にネガティブな発信に迅速に対応できる態勢を整えることも求めました。これも特別なことではなく、例えば切り抜き動画の明らかなデマには法的措置を取る。そうでなくても著作権法違反のものは、著作権を主張してそのコンテンツの削除を求めれば一定の対応は可能になります。その通報システムを確立しておこうということです。
ユーチューバーは何回も削除の申し立てを食らうとアカウントが凍結/収益停止され稼げなくなります。損害賠償訴訟を起こさずとも著作権法違反を主張するだけでも効果があります。
そうした援護態勢をちゃんと確認しよう言ったのに、「余計なことすんな」みたいな感じで全部潰れました。その結果、今回選挙では「岡田克也さんが中国のスパイだ」と言い立てる事実無根の動画への対応も遅れ、炎上することになったんです。
――2024年の兵庫県知事選挙などから指摘されてきたのに旧立民の執行部が問題意識を持っていた印象はないですね。
騎馬兵の隊長が指揮を取っていて、「制空権が大事」だといくら言っても聞いてくれない。「騎馬戦力を倍にしたから勝てるんだ」みたいなことを言われる感じです。制空権を奪われた状態で何したって中々如何ともしがたいですよっていう話が通じない。
「SNS動画の再生回数がカネになる問題」は超党派で対応を考えようとしましたが、自民党だけは非常に動きが鈍かったです。自分たちに有利になるとある程度わかっていたのだと思います。リベラルを叩けば何万とビューが集まってくる傾向がSNSではあります。
SNSの収益化によって無関心層が政治をみるようになった。政治がこんなに回るコンテンツになって、政治で気に入らないやつをぶっ叩けば儲かり、それが無関心だった人から空気を決めていくことにつながっている。
だから動画の洪水の中で無関心層をどう取り込むかという状況で、相変わらず街頭に立って関心層に訴え続ければなんとかなると(執行部は)思っているんじゃないでしょうか。













