新人議員たちは失言を警戒
午前8時。早朝の冷え込みの残る永田町に、国会議事堂の正門に「開門!」の号令が響いた。例年であれば、新人議員が一番乗りを競い、メディアの取材に対しては、威勢よく抱負を語るのが恒例だ。
しかし、今年の自民党若手議員らが並ぶ列には、例年とは異なる緊張感が漂っているという。緊張の源流は、数日前にさかのぼる。15日に放送された日本テレビの『真相報道 バンキシャ!』において、比例候補の自民党新人議員が選挙期間中に名前入りのたすきを使用してなかったことを指摘し、「本来なら名前を売りたいであろうに、名前入りのタスキをかけていません」とのナレーションを流した。
これに対し、自民党の選挙対策本部などが「あたかも“当選する意思がなかった”かのように誘導している」「比例は政党名で投票する制度であり、純粋比例の候補者が氏名入りのタスキを用いないのは当然の対応」と猛抗議。15日夜、日本テレビ側は公式Xにてお詫び文を掲載、16日には会見でも「番組側の認識が不足していた」と謝罪した。
これを機に、党本部は「囲み取材以外は応じないように」「全ての取材は広報を通すように」との指示を徹底したという。
初登院の前日である17日夜、ある1期目の新人議員に国会召集への意気込みを尋ねたところ、
「ごめんなさい。気軽に発言できないんです。党本部から広報を通すようにと言われてしまい、話した言葉がいつどこで切り取られ、使われるかどうかわからないためです。本当にごめんなさい」
と述べた。
「自民党としては、『バンキシャ!』騒動をうまく利用して、新人議員が失言をしないよう手綱をにぎりたいのでしょう。過去に杉村太蔵氏が郵政選挙で初当選したとき『国会議員はグリーン車乗り放題』『料亭行きたいって』と失言して猛バッシングをくらったこともある。
それに新人や若手にとっても、野党に勢いがない今、今後戦う相手は自民党内にいる。個々がどう党内で立ち回るか。個人主義が強い自民党内で足の引っ張り合いもあり得るので、発言が慎重になっているのかもしれません」(政治部記者)
新人議員の動向が注目されるなか、早速動いたのは25歳(2月8日投開票時点)で最年少当選した村木汀議員(26)。
17日、自民・中村裕之議員が自身のSNSで「村木汀代議士の志公会入会が決まり、麻生太郎会長にご挨拶に伺いました」と麻生太郎議員と村木議員らが写った写真をアップした。
村木議員は18日の初登院の際には「派閥は政策研究が主な活動ですので、しっかり政策を学びたい。先輩のご指導をいただき、1日も早く国民のみなさまのお役に立てるようになりたいので、勉強していきたい」と日刊スポーツの取材に答えている。













