ユースケが考える理想の「これからのダイアン」

——ダイアンは今年、結成26年を迎えます。今や押しも押されもせぬ人気コンビですが、これまでのキャリアの中で、一番しんどかった時期はいつだったんですか?

たとえば、大阪で若手だった頃はほんまに仕事がなかったですし、M-1に向けて根を詰めていた時期も、今振り返るとしんどかったのかなと思いますね。

でも、そのときは意外と何も思っていないというか。あとになって振り返って「あのとき、ちょっとしんどかったんかな」と思うくらいで。

それがあんまり良くないところというか、もっと危機感を持ってやったほうがいいんでしょうけど(笑)。

——コンビにとっての転機は、どこにあったのでしょう?

個人的にはラジオの存在が大きかったですね。転機と呼べるほどではないかもしれないですけど、ラジオをやり始めてから、見られ方が変わった感覚はありました。

それまでも単独ライブは一応完売していたんですが、「よなよな」をやるようになってからは、即完するようになって。そこは、状況が変わるひとつのきっかけやったなと思います。

「サウナで二連ネックレスの人に注意されて…」ダイアン・ユースケが明かす日常の違和感の正体と「これからのダイアン」_5

——エッセイにも、ラジオへの想いが綴られています。ダイアンにとって、ラジオはどんな存在なのでしょう?

ラジオって、本当に2人だけじゃないですか。今やっている「TOKYO STYLE」は30分で、ポッドキャストだと1時間弱ですけど、「よなよな」のときは3時間を2人だけでやっていたんです。

だから良くも悪くも、ほかの人が入って薄まることがない。めちゃくちゃ濃い時間になるんですよね。ダイアンが原液のまま、というか。

リスナーさんの中には「ちょっと濃すぎるから薄めてほしい」という人もいると思うんですけど、個人的には2人だけの空気感がそのまま伝わればいいなと思っています。

——コンビの間で流れる空気感のようなものは、変わりましたか?

そこは全然変わらないですね。これもラジオをやっているのが大きいと思います。

僕らは楽屋でめっちゃしゃべるわけではないんですけど、今も「TOKYO STYLE」は毎週ありますし、「ラジオさん」も毎月あって……。ずっと同じようにやってきたので、距離感とか役割みたいな部分も含めて、「変わったな」と感じることはあまりないですね。

若手の頃は、おたがい熱くなってピリつく、みたいなこともありましたけど。

「サウナで二連ネックレスの人に注意されて…」ダイアン・ユースケが明かす日常の違和感の正体と「これからのダイアン」_6
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——最近は?

今はもう、ないですね。メモすら取らないです。

——(笑)。ダイアンとして、今後はどのような形で活動を続けていくのが理想でしょうか。

バランスよくできたらいいな、とは思いますね。テレビや劇場だけでなく、YouTubeやSNSなど、昔と比べて活動の幅は広げやすくなっています。

その中で、どこか一方向に偏るのではなくて、これまで通り自分たちの番組をしっかりやらせてもらいながら、漫才も続けて、年に1回の単独ライブもやる。

そのうえで、他の仕事や個人の活動も頑張る。そういう、いいバランスで活動していけたら理想やなと思っています。

『なんなん自分』(KADOKAWA)
ユースケ(ダイアン)
『なんなん自分』(KADOKAWA)
2026年1月21日
1870円(税込)
13.2 x 2 x 18.9 cm
ISBN: 978-4046811066
些細なことが気になるが、注意する勇敢さはない。 微弱な正義と自意識とビビりのあいだで揺れ続けて五十前。ボケの鬼才にして世間に対してはツッコミ気質のダイアン・ユースケが送る、初エッセイ! 日常、他者、自分自身に対する「なんなん?」をめぐる、疾風怒濤の40編。 本書は、ユースケ氏の初著作となるエッセイ集です。 日常の出来事をはじめ、幼少期、学生時代、M-1グランプリ、家族、ラジオなど、さまざまなテーマや状況下で感じた思いを、ユースケ氏ならではの柔らかな文体と軽妙なテンポが光る文章で書き綴ります。 書き下ろし26編を含む40編を収録し、300ページを超える圧巻ボリューム。読み応えたっぷりの一冊となっています。
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取材・文/毛内達大 撮影/井上たろう