受信料免除のために、被災者に申請を求めるのは妥当なのか
1月に大雪災害による災害救助法の適用を受けた地域の管轄である青森放送局(経営管理企画センター)に電話で問い合わせたところ、自治体から罹災証明書リストを得ることについて「個別具体的な回答は控えるが、個人情報をもらうことはハードルが高い」「基本的には個人で申請してもらっている」という説明を受けた。
つまり、制度上は自治体連携による免除も想定されているものの現実的には難しく、実際の運用は原則とされている“被災者等による免除申請により免除制度の運用が行われている可能性が高そうだということがわかった。
大雪災害の直後、被災者は住む場所の確保、食料や燃料の調達、家の修理、家族の健康管理に追われている。屋根が壊れ、壁が割れ、避難生活を続けながら将来への不安を抱える人も多い。
このような状況で、NHKは受信料免除のために申請することを求めるのは妥当なのだろうか。申請という手続きは被災者にとって過度な負担ではないか。
被災者への配慮を無視するNHKの横暴
被災者への配慮が必要な点は公的資料でも繰り返し指摘されている。例えば、総務省消防庁が2022年にまとめた『災害対応検証報告書』では、「被災初期においては、住民が行政手続に十分対応できないケースが多数確認された」「申請主義による支援制度は支援漏れを生みやすい」と指摘されている。
東日本大震災後に内閣府が2014年に公表した『被災者支援制度の検証報告』でも、「申請を前提とした制度は高齢者や単身者にとって大きな障壁となった」と記されている。
つまり、災害直後の被災者に支援のための申請を求めること自体が過度な負担となり現実的でないことを示している。NHK受信料の免除制度はこれらの公的資料の指摘を無視して、申請をベースとした免除制度になっているのだ。
NHKが申請をベースとした免除制度を採用しているのは、自己保身のためではないか。申請制にすれば免除件数を抑えやすく、受信料収入の減少を最小限にできる。対象管理や事務処理もしやすい。NHKにその意識がなくとも、NHK都合の免除制度を俯瞰してみれば被災者の生活よりも組織の都合が優先されているように見える。













