ごっこ遊びが育てる、想像力とやさしさ
もちろん、子どもの教育にもよさそうだ。
「子どもはごっこ遊びとして“動的”な遊び方をするのが一般的です。食卓があって、お風呂があって、お父さん・お母さんがいて。子どもたちは脳内で想像してその人の役を演じます。ママ役になれば『好き嫌いはよくないでしょう』『お注射頑張ろうね』などと言い、母親に普段言われていることを言いながら一人芝居をします。
それは、実生活で注射を打つときに『私、頑張らなくちゃ』という意識をもつことにつながりますし、人の気持ちの痛みや喜びを感じとることができます。豊かな心を育て、互いを理解し、助け合うごっこ遊びは情操教育にふさわしい玩具のひとつなのです」(前出・碓井氏)
時代が変わり、玩具も多種多様になってきた。シルバニアファミリーも、少しずつ変容を遂げている。
「自然・家族・愛という世代や文化を超えて共有されるコンセプトは変わらずに、時代の流れに合わせて家具(二層式洗濯機→ドラム式洗濯機など)は進化させています。
『子どもたちに自由に遊んでほしい』という思いから、当初国内ではお人形に名前をつけていませんでしたが、国や文化を超えて思い出を共有してほしいという願いを込め、近年名前の世界共通化をはかりました。
一方で、代表的な人形の顔の原型は発売当初から変わっていません。あえて固定の表情をつけずに、シンプルな黒目にすることで、見た人や気持ちに寄り添った表情を読みとりやすくしています」(エポック社の担当者)
人気が加熱する中、“ニセモノ”も流通している。「お客さまに安全に遊んでいただくためにも、商品は全国のおもちゃ売り場、またはシルバニアファミリー専門店でお買い求めいただきたい」とエポック社の担当者はいう。
シルバニファミリーは奥が深い。
取材・文/山田千穂 集英社オンライン編集部ニュース班














