不安やストレスの多い現代に反し“最も平和な理想の世界”
「私にとって、シルバニアは“薬”のような存在です」
そう話すのは、関西在住のモモさん(40代後半)だ。
「精神安定剤のような役割を担ってくれており、シルバニアを見つめたり、触ったりしているとホッとして穏やかに眠れるんです。
以前、パニック障害を患い薬を服用していた時代がありました。今はもう飲んでいないのですが、歯科医や電車内など苦手な場所で不安になったときには、カバンに忍ばせているシルバニアを覗き込んだり触れたりすると乗り越えられるんです。
イライラしたときにも、お気に入りのシルバニアを愛でていると、不思議と心が落ち着いていきます」(モモさん)
モモさんだけではない。今回取材をした中で複数の大人(20代前半〜50代前半)が同様のことを述べていた。社会心理学者の碓井真史氏はこう分析する。
「先行きの見えない不安な現代に反し、シルバニアファミリーには、病気も喧嘩も、偏差値争いもリストラも心配することはありません。ある意味で、最も平和で、完璧な理想の世界なんです。
おままごとの世界や人間の人形だと、メイク・洋服が『古臭くない?』と言われる懸念があったり、ごっこ遊びの中での言い争いが生まれることもありますが、キャラクター自体が“動物”であるがゆえに理想像を追求しやすいんです」(碓井氏)
シルバニアファミリーを開発するエポック社の担当者に話を聞くと、40年間積み上げてきた細部へのこだわりも見えてくる。
「3歳以上のお子さまが安全に楽しく遊べることを大前提に、大人の目にも十分にかなう丁寧で細やかな“本物志向”のものづくりを大切にしています。
ここ5〜6年ほどは、おもちゃ売り場のみならずコンビニや雑貨屋にて“赤ちゃんコレクション”シリーズを展開。SNSとの相性の良さもあり、みなさんの目に触れやすくなったことが人気を支えてくれています」














