国民民主党
党の衆議院選挙特設サイトには高額療養費制度に関する記述はない。
関連する事項としては、「高齢者医療制度への公費投入増」という項目に「現役世代の社会保険料負担(天引き)の内、およそ半分を占める高齢者医療制度(後期高齢者拠出金、前期高齢者納付金)や次世代に対する支え合い分について、本来の制度趣旨を鑑み、現役世代だけではなくあらゆる世代が負担する公費投入を行います」という記載があり、「科学的根拠に基づいた保険給付範囲の見直し」という項目に「特定の患者の保険外療養に対する経済的支援や、先進医療に対する民間保険の活用を進めます」という記述がある。
筆者の印象
おそらく党の姿勢としては、〈見直し〉案の自己負担上限額引き上げ幅に対する賛否よりも、それによってどれだけの社会保険料軽減効果で手取りを増やせるのか、ということのほうに関心が強いのではないか。
ただし、候補者個々人に目を向けると、SNSや街頭演説などで〈見直し〉案に異を唱えているケースがある。
共産党
ウェブサイトの「2026年衆議院選挙各分野政策」の「6、医療」に「高額療養費の負担増案の“復活”に反対します」として、以下のような記述がある。
「医療費の月ごとの負担に上限を設ける「高額療養費制度」について、自民党政権は2025年の通常国会に負担増案を提出しましたが、患者・当事者の告発と運動、国民世論の包囲によって“予算修正・負担増凍結”に追い込まれました。
その後の検討を経て出し直された案は、年間の負担上限を設定するなどの改善も含まれていますが、全体として患者負担を引き上げる内容となっています。――高額療養費の負担増案の“復活”を許さず、改悪部分を撤回させます」
筆者の印象
自己負担上限額引き上げに対する上記のような全面的反対姿勢は、そもそもこの党の本来的な主張との親和性も高そうだ。
政府の高額療養費制度〈見直し〉案をよしとしない人々の票の受け皿になるかどうかは、ひとえに、有権者がこの党の他の政策をどう評価するのか、ということ次第なのだろう。
れいわ新選組
意外なことに、といっては失礼かもしれないが、党の衆院選サイト「れいわ新選組衆院選2026」にも、同サイトに格納されているマニフェストにも、高額療養費に関する言及はない。
ただし、「がん患者や高齢者に負担を押し付けても、「現役世代の負担」は減りません。医療や介護こそ成長産業。国のお金を入れて、社会保険料は引き下げます。後期高齢者医療制度は廃止し、全額国費負担とします。
これによって「現役世代」の保険料負担は大幅に軽減します」という関連記述がある。
マニフェスト発表時の記者会見では、大石あきこ共同代表が、記者からの質問に「がん患者に負担を押し付けようとか、がん患者を始めとした高額療養費制度を利用している国民にもっと負担を増やしてもらおうという議論を、これ1年前から実際に予算委員会で始め、実際に予算にそれを乗せてこようとしたんですね」「そのような数百億円レベルのがん患者や高齢者への負担増をしても、現役世代の負担は減らないわけです」と言及している。
筆者の印象
ある意味では共産党と同様で、高額療養費制度の見直し案に反対するという立ち位置は、党の主義主張全体との整合性が高そうだ。候補者はおしなべて見直し案に反対意見を持っている印象もあるが、党支持層以外の票を獲得できるのかどうかは、この党の他の公約に対する投票者の考えかた次第だろう。













