長男が両親に送った結婚式の手紙
――はなわさんは20年以上子育てをされていますが、お子さんたちから言われて感極まったことはありますか?
2023年に長男が結婚しまして、結婚式で僕と妻にそれぞれ手紙を書いてくれたんですよ。「僕らの子どもに生まれて良かった」というような内容で、それはすごく嬉しかったですね。
子どものために生きてきて“親としてちゃんとした人間でいなければ”ということを、すごく意識してました。子どものために恥ずかしくない父親でいたいと。いつかそんな親心が伝わればいいなと思っていたので、ちゃんと伝わっていたのかなと思えて感極まりましたね(笑)。
――とても素敵なエピソードですね。子育てにおいて「放任主義」という考えをお持ちのようですが、はなわさんにとって「放任主義」とは?
子どもは可愛いし、心配だからついつい過保護になってしまって、いろいろ言いたくなってしまいますよね。失敗しないようにと子どもが進路や交友関係で選択を迷った時に「それはやめたほうがいい!」とか、「それをしたら絶対失敗する」とか。よかれと思って、子どもの行動を軌道修正してしまうじゃないですか。
一見、良いことではあるんですが、そうすることによって失敗する経験を子どもから奪ってしまうことにもなると思うんです。グっと我慢して子どもの自立のために干渉しないでおく。
自分のした失敗に自ら気づいて、後悔して反省して次に活かす。そういう能力を子どもが自分で身につけるために、あえて放任する。
――あえて放任するというのは、子どもが寂しい感情を抱く可能性もあるかと思うのですが、その部分についてはどのようにお考えですか。
最終的に「自立する」ということが一番大事だと思っていまして。ただ、そこには愛情が絶対に必要不可欠です。親が子どもに対して、とてつもない愛情があるということを子どもたちに感じ取ってもらう必要がある。愛情表現はちゃんとしながら、親は見守っているぐらいがいいのかもしれませんね。













