長寿の秘訣は「ニンニクと青汁」

そんな石井さんに長寿の秘訣を聞いてみたところ、

「ニンニク」

という一言が返ってきた。石井さんが指さす方向に振り返ると、台所の横に数十個のニンニクが網でぶら下げてあった。

「ニンニクをレンジで温めたら皮がむけて柔らかくなる。それを器に入れて味噌漬けにして食べるとおいしいんだ。昼間食べると口が臭くなるから、毎晩気の向くままに2、3個食べてるな」

約10年前からニンニクを食べ始めたというが、それに加えて「青汁を毎日1杯必ず飲んでる」という。

妻の千恵子さんを亡くして一人暮らし歴も約30年となるが、「寂しくもなんともない」といい、毎日元気に営業を続ける石井さん。閉店を考えたことはあるのか聞いてみると、

「ない。まだまだ元気だし、食っていくためには仕事は休まない。そしてなにより仕事は楽しいし、俺の生きがいなんだ」

油に染まった手と、止まらぬ情熱。石井さんの自転車人生は、これからもゆっくりと、そして更に遠くまで走り続けることだろう。

#後編「20歳で中国に出征、敗戦後の捕虜生活…“生涯現役”の103歳自転車職人の激動人生」へつづく

ニンニク数個と青汁1杯を食するのが日課の石井誠一さん
ニンニク数個と青汁1杯を食するのが日課の石井誠一さん

取材・文/木下未希 集英社オンライン編集部特集班